すぽとり週刊ニュースヘッドライン(各分野の世界市場動向)

すぽとりと親和性の高い話題(スポーツ、スポーツニュートリション、食品・栄養、健康、生産分野ほか)について、気になるニュース、研究動向などを厳選し、記事にまとめました。今回は各分野の世界市場動向について。

 

【世界のダイエット市場 需要拡大で2027年までに10.5%以上の成長見込み

減量・体重管理ダイエットの世界市場は、2020年から2027年の間に10.5%以上の成長が見込まれている。なお、2019年は約1920億米ドル(約21兆1000億円)だった。

減塩・低カロリー食品・飲料はカロリーの総摂取量を減らすために利用され、特にベター・フォー・ユー(BFY:健康志向)製品は好まれる傾向にある。玄米、サツマイモ、オートミール、クリーム・オブ・ホット・ライス・シリアル、全粒粉パスタなどは低カロリー食品として人気。体脂肪を燃焼させて体重を減らすためのプロテインシェイクやプロテインバーなどの食事代替品も注目されている。

これら商品の多様化のほかに、糖尿病などの生活習慣病、肥満人口の増加が今後予想されていることもあり、世界の減量・体重管理ダイエット分野の重要が高まり、世界的に市場の成長を加速させる流れが予想される。最近では、COVID-19が世界中に広まっているため、さまざまな地域の政府がウイルスの拡散を防ぐために、フィットネスセンターやジムを一時的に制限したことで、減量や体重管理を目的としたダイエットの利用が促進され、状況が改善されるとみられる来年の市場は大きく成長すると考えられている。

地域別でみると、北米は、肥満や慢性疾患の増加、健康や栄養価の高いライフスタイルに対する人々の意識の高まりを背景に、市場シェアの面で世界をリードしている。2020~2027年の予測期間においては、アジア太平洋地域の伸長が予想され、フィットネスセンターやジムの増加、肥満人口の増加、個人の可処分所得の増加などの要因により、減量・体重管理ダイエット市場の成長が見込まれている。<市場調査レポートプロバイダー「Report Ocean(レポートオーシャン)」の分析より>

【世界のエナジードリンク市場 ミレニアル世代で需要急拡大、10兆円規模で推移

世界のスポーツ・エナジードリンク市場は、2020年に933億米ドル(約10兆2606億円)規模に達し、2021~2026年で緩やかな成長が見込まれている。

運動時に失われた体内の電解質や炭水化物を補給するためのスポーツドリンクは、塩化物、カルシウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウムなどが豊富に含まれており、トップスポーツ選手やスポーツ愛好家からの需要が高い。スポーツドリンク市場は、運動前の水分補給に適した「アイソトニック」、運動時の水分補給に適した「ハイポトニック」、浸透圧が体液より高い「ハイパートニック」に分類され、アイソトニック飲料が最大の市場シェアを占めている。

一方、精神的・肉体的な刺激を与えるエナジードリンクは、カフェイン、アミノ酸、ハーブエキス、甘味料などが主原料として採用され、瞬時にエネルギーを補給できるため、世界中で特にミレニアル世代(25~40歳)を中心に需要が急増している。ヨガやエアロビクスなど従来とは異なるフィットネス活動の人気が高まっていることに加え、ハーフマラソンやフルマラソンへの参加が増加していることから、世界的にエナジードリンクの需要が高まっている。

さらに、消費者がオーガニックではないスポーツドリンクやエナジードリンクの常用による健康問題を意識するようになったため、いくつかのメーカーがオーガニックのガラナや生のグリーンコーヒー豆エキスなどの天然成分を含むドリンクを発売したことで市場が拡大している。エナジードリンク市場はアルコール飲料と非アルコール飲料に分けられ、アルコール系飲料が市場シェアの大半を占めている。非オーガニックのエナジードリンクが市場をけん引する主要カテゴリーになっている。<市場調査受託「㈱グローバルインフォメーション」のレポートより>

【世界のスポーツテクノロジー市場 データ分析・ウェアラブルと多様な需要、コロナ禍で促進

2026年までのスポーツテクノロジーの世界市場規模は、2021年の179億米ドル(約1兆9700億円)から年平均成長率(CAGR)17.5%を示し、2026年には402億米ドル(4兆4200億円)に達すると予想されている。

近年、プロスポーツ団体は、スポーツデータ分析、スマートスタジアム、ウェアラブルデバイス、デジタルサイネージなどの新技術を採用し、チームのパフォーマンス向上、ファンの囲い込み、スマートインフラの提供などを行っている。スマートスタジアムは、世界中で開催されるスポーツイベントの数が増加していることから、重要なグローバルトレンドとなっている。

COVID-19の影響が医療、教育、金融、商業の各分野に波及する中、スポーツのエコシステムも同様で、世界中のスポーツ活動はウイルスの発生と拡散のために停止。感染予防のため、選手たちは誰もいない競技場でプレーし、ファンに対してはより良い視聴体験を提供するための技術が用いられる環境になった。ライブアップデートの増加、ソーシャルメディアでのアップデート、カメラアングルの追加、VRヘッドセットの使用などが、ファンの視聴体験とエンゲージメントの向上につながった。

スポーツアナリティクスはスポーツ組織の機能に重要な役割を果たしている。スポーツテクノロジーの進歩により、組織はチームやビジネス運営に関する意思決定を改善できるようになった。また、ファンがブログを書いたり、レビューを投稿したりするためのソーシャルメディアプラットフォームの導入が進んでいることも、世界中でスポーツアナリティクスの需要を押し上げる要因と予想されている。

ラグビーの試合では、IoT(ネット経由でモノを遠隔で操作したり、監視したりする)対応デバイスを使用することで、コーチや選手はリアルタイムのゲームインサイトに基づいて意思決定を行い、選手の個々の要求に合わせたトレーニングセッションを設計できるようになり、各対戦相手に対して高度な戦略を実行することが可能になる。Sansible Wearables社は、ショルダーパッドに装着するインテリジェントなセンサー「LiveSkin」をラグビー選手向けに提供し、トレーニングセッションや試合中の衝突情報を収集することで、タックル方法や選手のパフォーマンスや健康への影響についての理解を深めることが可能になった。<㈱グローバルインフォメーションのレポートより>

【世界の植物エキス市場 COVID-19への対抗で免疫力向上ニーズ

植物エキスの世界市場規模は、2021年の308億米ドル(約3兆3900億円)からCAGR6.0%を示し、2026年には553億米ドル(約6兆8900億円)に達すると予測されている。

健康志向の高まりやヴィーガン(完全菜食主義)の増加などが植物エキス市場をけん引し、ハーブエキス、エッセンシャルオイル、フレーバー(香料)は高い人気を得ている。2021年時点で世界のヴィーガン人口は約7900万人(国連発表)に至っており、これは消費者の間で植物由来の食品を摂取するメリットが注目されていることに起因している。

植物性食品に対する消費者の認識の変化に伴い、主要な食品・飲料メーカーの中には、自社の主要な最終製品に植物性原料を含めることを戦略的に検討し始めた。COVID-19に対抗するために薬用植物エキスを研究も進んでおり、世界保健機関(WHO)のガイドラインでも、免疫力を高める食品を摂取することを提案している。そのため、医薬品・栄養補助食品業界では免疫力を高める特性を持つ薬用植物エキスの需要が急増している。

食品香料は自然界に有害な影響を及ぼすこともあるため、使用される食品添加物に対する関心から安全性や潜在的な健康リスクに関する懸念が高まっている。消費者は、合成成分を含む食品・飲料を摂取する悪影響をますます意識するようになっており、健康団体や食品安全協会は、食品・飲料に人工調味料を使用することを禁止している。米国食品医薬品局(FDA)は、禁止された香料の代替として天然抽出物を安全な選択肢として薦めている。<㈱グローバルインフォメーションのレポートより>

【世界のスポーツニュートリション市場 ユーザー数・販売場所の増加、製品多様化などで伸長

2020年に448億米ドル(4兆9300億円)規模に達した世界のスポーツニュートリション市場は、2021年~2026年でCAGR5.1%で推移すると予測されている。

スポーツドリンク、プロテインパウダー、栄養補助食品、プロテインバーなどが市場をけん引。トップスポーツ選手や運動習慣のある成人は、除脂肪体重の増加や体組成の改善、パフォーマンスに影響を与える肉体的疲労、負傷、回復の遅れなどの影響を軽減するなど、さまざまな目標を達成するための製品が次々と誕生している。

成長要因としては、生活習慣病の可能性を低減しつつ、フィットネスを維持するために健康的なライフスタイルを維持することにシフトする社会情勢が影響している。また、医療費の増加や都市化の進展(歩行数の減少)などの要因が、スポーツニュートリション製品の需要を押し上げている。カジュアルユーザーやレクリエーションユーザー、プロのボディビルダーやスポーツを職業とする若者の数が大幅に増加していることも、市場の成長にプラスに働いている。

さらに、ヘルス&フィットネスセンターがスポーツニュートリション製品を積極的に取り扱い、販売するケースが増えていることも市場に好影響を与えている。天然素材や植物由来の成分を取り入れたり、ヴィーガン対応の製品を導入したりすることで製品の多様化が進み、多くの人に受け入れられている。<㈱グローバルインフォメーションのレポートより>

すぽとり週刊ニュースヘッドライン【2021年6月26日~7月2日】

すぽとりと親和性の高い話題(スポーツ、スポーツニュートリション、食品・栄養、健康、生産分野ほか)について、1週間分の気になるニュース、研究動向などを厳選し、記事にまとめました(2021年6月26日~7月2日)。

 

【開催機運は徐々に醸成、「日本の国際的評価が上がる」が急上昇 五輪世論調査Week4~Week5:6月28日】

Week1~Week3までの動向

調査研究機関「日本リサーチセンター」は「東京五輪が開催された場合の日本への影響」について世論調査を実施。今回は6月9日週(Week4)、6月16日週(Week5)を追加した調査結果を発表した。同機関は、東京五輪開催まで動向を定期的に公表していく。

「今年東京五輪が開催された場合、日本の国としてどのような影響があると思うか」という質問に対し、最も多かったのは前回に続いて「経済効果が期待できる」。Week5時点で19.5%の人が回答している。「国民のスポーツに対する関心が高まる」はWeek1から15.0%→15.7%→13.3%→16.4%→13.7%と推移している。東京2020大会の意義といえる部分「国民に一体感が生まれる」と回答した割合はWeek3から9.5%→11.2%→12.6%と上昇傾向に転じている。また、「日本のアスリートのレベルが向上する」もweek3から8.6%→11.2%→12.6%と上昇傾向になっている。最も顕著な上昇傾向を示したのが「日本の国際的評価が上がる」で、Week4までは7~8%を推移していたものの、プレイブック第3版発行に伴って目に見える対策が内外に周知されたのが影響したか、week5時点で11.6%まで上昇した。五輪が近づくに従って総じて上昇傾向を示しているが、今後五輪運営側がいかにして開催機運を盛り上げたかが数字に表れてくる。

 

【東京五輪、キッズたちは無観客開催を希望!?:6月30日】

ネットサービスプロバイダー「ニフティ㈱(東京都新宿区)」は、同社運営の子供向けサイト「キッズ@nifty」にて、「東京五輪・パラリンピックの開催」に関する調査を実施。開催に向けて準備が進んでいるにもかかわらず、中止、または延期が8割に上り、開催する場合は無観客などが望ましいとする意見が大勢を占めた。

「中止、延期するべき」と回答した子供たちからは、「学校行事が中止になっている状況の中での開催は納得がいかない」などの意見が寄せられた。「開催するべき」と回答した子供たちからは、「選手たちは練習してきたのにできないのは悲しすぎる」と選手に寄り添ったり、「中止にすると経済的に破綻してしまい、医療費などの必要なお金に影響する」と冷静に分析する回答などがあった。

コロナ禍で五輪を開催するにはどんなアイデアがあるかを聞いたところ、「リモート・オンライン・無観客」が全体の75%に上り、「オリンピック初のリモート開催」「各国の競技場で大会を行い、観客はオンラインで観戦するのがよいのでは」といった意見が出た。本調査の集計期間は5月14日~5月31日で、有効回答数は290件。

 

【グリシン含有食品が口腔衛生状態の改善に寄与する可能性 ファイン・九州歯科大学:6月30日】

健康食品などを製造・販売する「㈱ファイン(大阪市)」は、九州歯科大学歯学部・秋房住郎教授と共同し、口腔内細菌に及ぼすグリシン含有食品の影響についての研究を実施した。高齢者を対象にした試験の結果から、口腔衛生状態が改善する可能性が示唆された。アミノ酸の一種であるグリシンは、細菌の増殖を抑制することで知られている。
試験は、介護保険施設5施設に入所する高齢者者49人を対象として、グリシン3gを含有した食品を摂取する群(介入群)と、プラセボ食品を摂取する群(対照群)を無作為に分け、試験食品を1週間、就寝前に摂取させた。介入群と対照群は、介入1カ月後、それぞれの群を入れ替えて(介入群→対照群、対照群→介入群)、再度試験食品を摂取させた。細菌カウンターによって口腔総細菌数を、ADCHECK (R)により歯周病原性細菌由来のトリプシン様活性を、Tongue Coat Index(TCI)によって舌苔の付着度を測定・評価した。
試験の結果、介入前後で両群ともに総細菌数、ADCHECK (R)スコアに変化は認められなかったものの、TCIは介入群で介入後に有意に低下した。また、介入後では、介入群は対照群に比べて有意に低下した。ADCHECK (R)スコアがベースライン時に3以上の人(歯周病原性細菌の活動度が高い)では、介入群で介入後に有意に低下していたが、対照群では変化がなかった。一方、介入群、対照群ともに総細菌数に変化は認められなかった。これらの結果から、グリシン含有食品が舌苔を改善するとともに、病原性細菌の活動のみを低下させる可能性があることが示唆された。

 

 

【肉に似せた大豆ミート、環境問題への配慮・味の改善などで市場は拡大傾向:6月30日】
 
㈱日本能率協会総合研究所(JMAR:東京都港区)」は大豆ミート市場を調査し、今後の市場規模を推計した。調査によれば、2025年度の大豆ミート国内市場は40億円となる見込み。 
 
大豆ミートとは、大豆を主原料に使用し、食感や味、香りなどを動物性肉に似せた食品で、広義では代替肉の一種に分類される。本調査では、大豆ミートを用いて作ったハンバーグやハムカツ、ソーセージのような加工食品を対象とし、市場規模は国内におけるメーカー出荷金額を対象に算出した。

大豆ミートは大豆を主原料とすることから、動物性肉よりも低カロリー・低脂質という特徴があり、健康意識の高まりを背景に需要が拡大している。筋トレやダイエットといった肉体改造において、たんぱく質を多く含む食品の有効性が注目されており、大豆ミートは植物性タンパク質を豊富に含むという点でも健康的な食品として受け入れられている。

また、家畜の飼育、食肉の生産においては、大量の水と飼料が必要になることや温室効果ガスの排出といった環境への悪影響が問題視されており、環境問題を意識して食品を選ぶという文化が浸透している欧米では、環境への配慮意識も代替肉の購入動機の一つとなっている。

大豆ミートをはじめとした代替肉へのニーズが高まっていることを受けて、多くの企業が大豆ミート商品を開発、発売しており、商品数は増加している。以前は大豆ミートについて、「味や食感に満足できない」「独特の大豆臭が気になる」という声も聞かれたが、食品メーカーの研究・商品開発の進展により、匂いや味、食感が改良され、消費者の評価も高まりつつある。今後も大豆ミート商品を発売する企業は増加する見込みであることや、消費者の認知度・購買意欲の高まりから、大豆ミートの市場は拡大が予想される。

【スポーツ選手にSDGsなどの社会課題解決を期待、ユーグレナが「サステナブルアスリート」を提唱:7月1日】

上段左から高橋侑子(トライアスロン)、高原直泰(サッカー)、角山貴之(陸上・三段跳び)、下段左から長谷川円香(ゴルフ)、本玉真唯(テニス)、清水亜久里(ノルディックスキー複合)

「㈱ユーグレナ(東京都港区)」のスポーツ飲料ブランド「SPURT(スパート)」は、スポーツ選手が持続可能な競技生活を送るためのスポーツ分野における理念として「サステナブルアスリート」を提唱し、東京五輪トライアスロン女子日本代表・高橋侑子、サッカー元日本代表・高原直泰らが応援パートナーに決定したことを発表した。今後、応援パートナーは増えていく見通し。

スパートが提唱するサステナブルアスリートとは、現役の競技生活の中で「自身の健康維持」「地球の健康への配慮」「途上国への健康支援」の3つの「健康」視点で無理のない持続可能な活動を実践し、競技生活から離れた後も健康を継続維持し、セカンドキャリアを歩んでいくことを目指すスポーツ選手を意味する。この理念は、ユーグレナ社のフィロソフィーである「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」にも通じている。

スポーツ選手は自身の成績・成果と、そこから生じる知名度や影響力から、情報発信やリーダーシップを通じて、SDGsなどの社会課題解決の推進力となりうるポテンシャルを秘めている。応援パートナーは、スポーツ分野におけるサステナビリティについて正しく認識し、自らが無理のない持続可能な競技生活を送っていくとともに、選手活動、SNSやフィールドワーク等さまざまな機会を通じて、プロアマ問わず幅広いスポーツ選手、次世代のスポーツ選手に対して、ユーグレナ社とともにサステナブルアスリートの啓蒙活動を推進していく。

すぽとり週刊ニュースヘッドライン【2021年6月19日~6月25日】

すぽとりと親和性の高い話題(スポーツ、スポーツニュートリション、食品・栄養、健康、生産分野ほか)について、1週間分の気になるニュース、研究動向などを厳選し、記事にまとめました(2021年6月19日~6月25日)。

 

【マグネシウムが筋肉量増大などに寄与か、マウス実験で可能性を示唆:6月21日】

海洋深層水関連商品の開発・販売を手掛ける「赤穂化成㈱(兵庫県赤穂市)」は、主成分がマグネシウムの「にがり」を用いたマウス実験を行い、代謝(エネルギー産生)と筋肉量の増大に相関がある可能性があることを突き止めた。

実験では、マグネシウムを主成分として構成される深層水由来の「にがり」を用い、細胞を培養する培養液中のマグネシウムを増やした時の筋管細胞から産生されるATPの量を測定した。ATPはエネルギー産生に大きな影響を及ぼし、マグネシウムはATPの産生に不可欠な物質とされている。実験の結果、「にがり」でマグネシウム濃度を増やすと、産生されるATP量が増えたことが確認された。また、筋肉形成の過程で、深層水由来の「にがり」を用いて細胞培養液中のマグネシウムを増やすと、筋管の形成度合いが高まる傾向が認められた。

研究を監修した河村循環器病クリニック 院長で健康スポーツ医の河村剛史氏は「筋肉トレーニングで筋肉(筋細胞・筋線維)が増えることは周知の通りだが、実は筋細胞が無限に増えるメカニズムは比較的最近まで解明されていなかった。今回の研究で、マグネシウム(にがり)が細胞レベルで筋細胞・筋繊維を増やすことが確認されたので、筋トレとマグネシウム摂取を組み合わせることで、より効果的な筋肉の形成が期待される。また、同時にマグネシウムはエネルギー産生も促進するので、運動パフォーマンス向上やダイエット効果も見込めるかもしれない」と、マグネシウムが持つ新たな機能性に期待感を示した。

 

【除毛すると運動パフォーマンス向上? 約6割が「実感」と回答 運動習慣者への体毛に関する意識調査:6月21日】

医療脱毛専門院「リゼクリニック(本部:東京都新宿区)」は、運動習慣のある人などの体毛に関する意識調査を実施。男女とも約6割が毛の処理による「パフォーマンスの向上」を実感していることがわかった。

「日ごろ体毛を処理しているか」の質問に対して、「している」と回答したのは女性で 85.1%(20歳代:84.6%、30歳代:93.6%、40歳代:77.3%)、男性で 47.8%(20歳代:59.1%、30歳代:47.3%、40歳代:37.3%)だったが、運動習慣のある人に限っては女性で90.7%、男性で60.7%に上った。

さらに、運動習慣があり、体毛を処理している人に対象を絞って「体毛の処理をすることで、運動(スポーツ)のパフォーマンスが向上すると思うか」と質問したところ、女性で 66.6%、男性で65.7%と、男女とも約半数以上が実感を得ていた。

なお、除毛と運動能力の向上については科学的に証明されているものではない。今後具体的な研究が進むのかどうか、成果が待たれるところだ。本調査期間は6月1~2日、20~40歳代男女660名が回答。

 

【引き続き右肩上がりに伸長、当分続くプロテイン王朝 乳たんぱく市場予測:6月23日】

市場調査レポートプロバイダー「Report Ocean(レポートオーシャン)」は、2021~2027年のミルクプロテインコンセントレート(MPC:濃縮乳たんぱく)市場が年平均で5.3%の成長率を示すと予測した。2019年におけるMPCの市場規模は30億9000万ドル(約3435億5000万円)で、2027年には39億2360万ドル(4349億6000万円)に達すると見込まれている。

MPC市場伸長は、健康的な食生活へのシフトによるたんぱく質摂取量の増加、栄養食品の需要急増に起因している。中でも、プロテインサプリメント、プロテイン強化食品、RTD(レディトゥドリンク:加工済み飲料)ミルクシェイク、機能性食品など多種多様な商品に採用されることで、堅調な需要を下支えしている。

地域別では、2019年は北米(米国、カナダ、メキシコ)が最も収益貢献度が高く、金額シェアも最も高く、消費量では米国がトップだった。2027年までこの傾向は続くと予想される。一方、アジア太平洋(中国、インド、日本、オーストラリア、その他のアジア太平洋)、LAMEA(ラテンアメリカ、中東、アフリカ)は市場規模こそ発展途上だが、2027年までに年平均6.9%の成長率を示すと予想されている。

 

【乳由来βラクトペプチド摂取で脳血流改善効果を解明、ホエイペプチドでは世界初 キリン中央研究所・東北大学:6月25日】

キリンホールディングス㈱のキリン中央研究所は、東北大学加齢医学研究所教・川島隆太博士指導の下、乳由来の成分「βラクトペプチド」の一つ「GTWYペプチド(グリシン、トレオニン、トリプトファン、チロシンと4つのアミノ酸が配列されたテトラペプチド)」が、加齢に伴い低下する前頭前野の脳血流を改善することを世界で初めて臨床試験で確認した。
これまで日本人を対象とした疫学研究で、牛乳や乳製品の摂取が認知症や認知機能低下のリスクを低減すると報告されており、同社はカマンベールチーズなどの発酵乳製品に多く含まれるβラクトペプチドに認知機能改善効果があることをすでに発見している。また、GTWYペプチドに記憶力および注意力の改善効果があることを臨床試験で確認している。ただ、効果メカニズムについては明らかにされておらず、同社は脳血流に着目して、加齢に伴う認知機能低下は脳血流の量が低下することでひき起こされると考え、GTWYペプチドには脳血流の量を増加させる働きがあると仮説を立て、研究を実施した。

<試験方法>
① 45歳から64歳の健常な男女50名を対象に、GTWYペプチド摂取群とプラセボ摂取群を無作為に割りつけた二重盲検化試験を行い、摂取0週目、6週目に認知機能課題実施中の脳血流量を測定器(光トポグラフィー:写真)で測定。
② 50歳から75歳の健常な男女114名を対象に、GTWYペプチド摂取群とプラセボ摂取群を無作為に割りつけた二重盲検化試験を行い、摂取6週目に認知機能課題実施中の脳血流量を光トポグラフィーで測定。

<試験結果>
① GTWYペプチド摂取群では、摂取6週目の認知機能課題中の背外側前頭前野の脳血流量が摂取0週目からの変化で、プラセボ摂取群と比較して統計学的に有意に高まることを確認した(図1)
② 光トポグラフィーを用いた試験でも、GTWYペプチドの6週間の摂取により、GTWYペプチド摂取群では背外側前頭前野の脳血流量がプラセボ摂取群と比較して
有意に高いことを確認した(図2)

川島博士は研究成果を受け、「脳の血流を改善することは、認知機能を維持していく上で非常に重要な要素の一つ。今回の臨床試験により、βラクトペプチドが脳血流を改善し、記憶力や集中力を高めるメカニズムの一端が明らかになった。超高齢化社会の中で、認知機能維持のために食習慣の果たす役割は、今後ますます大きくなっていくと考えられる」とコメント。研究がさらに進み、脳の健康サポートがより身近な社会となることを期待していると述べた。

キリングループは、気持ちの変化や悩みは脳の働きと密接に結びついていることに着目し、ヘルスサイエンス領域を中心に「脳の健康」を守ることを目的とした「キリン脳研究」を進めている。

【短鎖脂肪酸(酢酸)内包の大腸送達性製剤による便通改善など確認 森下仁丹:6月25日】

医薬品製造「森下仁丹㈱(大阪市)」は、自社で開発した「短鎖脂肪酸(酢酸)を内包した大腸送達性製剤」摂取について、便通改善、食後血糖値抑制作用がヒト試験で認められたことを発表した。

腸内細菌の代謝物の一つである短鎖脂肪酸(酢酸)の健康効果についてはこれまで、腸内環境改善作用、コレステロール合成抑制作用、ミネラルの吸収促進作用など、宿主に対し有益な生理機能があることが報告されている。短鎖脂肪酸は胃や小腸で容易に吸収されるため、経口で摂取しても大腸には到達せず、大腸において期待される有益な作用を宿主が十分に得られないと考えられている。同社では、大腸送達性(作用性がしないまま大腸まで届く)が確認された新たなカプセルに短鎖脂肪酸(酢酸)を内包した大腸送達性製剤(以下、短鎖脂肪酸カプセル)を作製し、その有用性を評価した。

<便通改善>
短鎖脂肪酸カプセル(1日5粒、酢酸約17mg)、プラセボカプセルをそれぞれ2週間摂取し、排便日誌(形、色、臭い、感覚など)を記入してもらったところ、便秘傾向者(12名)において、短鎖脂肪酸カプセル摂取前後で、排便回数の有意な増加が認められた。また、便臭については、便秘傾向者および健常者の両被験者において、短鎖脂肪酸カプセル摂取期間中の方が、プラセボカプセル摂取期間中に比べ「便臭が弱い」と回答した被験者が多くみられた(約75%が「便臭が弱い」傾向)。さらに、便の性状として便が硬めの人も便が柔らかめの人も、バナナ状に近づくことが確認され、便性状の改善も期待できる可能性がある。

<食後血糖値>
健常者8名に対し、短鎖脂肪酸カプセル(1日5粒、酢酸約17mg)、プラセボカプセルをそれぞれ摂取し、摂取1日目、5日目の昼食後の食後血糖値を測定したところ、プラセボカプセル摂取時と比較して、短鎖脂肪酸カプセル摂取時の食後血糖値は低い値を示すことが確認された。

同社は口中清涼剤「仁丹(医薬部外品)」の製造元として知られるが、サプリメントの製造・販売、サプリ原料の開発・研究を手掛けている。さらに、仁丹の製造ノウハウから着想を得て独自開発した「シームレスカプセル(継ぎ目のない真球カプセル)技術」も各業界で高く評価され、活用されている。

 

すぽとり週刊ニュースヘッドライン【2021年6月12日~6月18日】

すぽとりと親和性の高い話題(スポーツ、スポーツニュートリション、食品・栄養、健康、生産分野ほか)について、1週間分の気になるニュース、研究動向などを厳選し、記事にまとめました(2021年6月12日~6月18日)。

 

【東京五輪開催で最も期待できるのは「経済効果」 五輪世論調査Week1~Week3:6月14日】

調査研究機関「日本リサーチセンター」は「東京五輪が開催された場合の日本への影響」について世論調査を実施。5月19日週(Week1)、5月26日週(Week2)、6月2日週(Week3)に実施した3回分の調査結果を発表した。同機関は今後、東京五輪開催までの動向を定期的に公表していくことにしている。

「今年東京五輪が開催された場合、日本の国としてどのような影響があると思うか」という質問に対し、最も多かったのは「経済効果が期待できる」。Week1で16.5%、Week2で20.7%、Week3で19.6%と約2割の人が回答した。次に多かったのが「国民のスポーツに対する関心が高まる」で、Week1から15.0%→15.7%→13.3%だった。東京2020大会の意義といえる部分「国民に一体感が生まれる」と回答した割合は12.3%→12.9%→9.5%と低下傾向にあり、開催40日あまりの時点で五輪ムードが醸成されているとはいいがたい結果になった。

ちなみに、集計方法や質問項目が異なるものの、前回の東京1964大会開催直前の世論調査では、「東京五輪に関心を持っている」と回答したのが2.2%。ほとんどの国民が関心をもっておらず、その背景として「楽しむ余裕がない」といった国民感情だった。ある意味、今回の状況と酷似している。ただ、開催後の調査では「立派に開催された(される)」の回答が9~10割に上り、「戦後からの復興」「国威発揚」といった目的は果たされたもよう。開催まで30日あまりに迫った東京2020大会。“V字回復”して東京1964大会同様の充足感が得られるのだろうか。

■調査方法:インターネット調査
■調査対象:サイバーパネル会員(全国の20才~69歳男女)
■調査時期と回答数
2021年5月19日~2021年5月24日 (w1) 998名
2021年5月26日~2021年5月31日 (w2) 1002名
2021年6月2日~2021年6月7日 (w3) 996名

 

 

【サッカーに次ぐ競技人口誇るクリケット、日本での普及活動拠点を栃木県佐野市へ移転:6月14日】

一般社団法人日本クリケット協会は、北関東地域におけるクリケットのまち・栃木県佐野市に本部事務所を移転した。26日には佐野市国際クリケット場で、新本部事務所およびティールームのオープニングセレモニーを開催する。また、セレモニー終了後には、クリケットを観戦しながら紅茶とスコーンなどを楽しむ「Cricket with Tea」も行われる。

クリケットはイギリス発祥のスポーツで、サッカーに次いで競技人口が多い。特にインドやオーストラリアなどイギリス連邦加盟圏では絶大な人気を誇っている。最も有名なプレーヤーはインド代表主将のヴィラット・コーリ。経済誌「フォーブス」によれば、2020年に得た収入は26億ドル(約28憶5000万円)に上り、アウディ、プーマなど有名企業が軒並みスポンサーに名を連ねている。ちなみに、同誌が毎年発表するアスリート長者番付では66位にランクされた。

同協会は、世界的に人気が高いクリケットの日本国内における普及、発展、強化などを推進しており、2008年に地域密着型の普及戦略(「クリケットのまち」づくり)を策定して本格的な普及活動をスタート。2002年に約660人だった競技人口は、2018年には約4000人にまで達した。

また、体育などの授業に導入する学校も増え、年間約2万人の児童・生徒がクリケット活動に参加している。2018年には、ジュニア層への普及、気軽に楽しめるソーシャルクリケット(簡易版クリケット)による愛好者の増加を図っている。同協会は今後、関東地方を中心に進めていた「クリケットのまち」づくりを東北、東海、関西の各地方に拡大することを目指す。

 

【プロポリス含有食品に脳機能改善作用:6月16日】

「㈱山田養蜂場(岡山県苫田郡)」が保有するプロポリス含有食品(ノンアルツBee)について、認知機能改善作用があることが臨床研究で明らかになった。本研究成果は、科学雑誌「Japanese Pharmacology & Therapeutics Volume 48, Issue 10, 1805 – 1819 (2020)」に掲載されている。

40歳以上79歳以下で物忘れを自覚する健常な日本人男女(認知機能検査「MMSE」のスコアが24~29点の範囲内で、認知機能の低下が気になる、または他人から物忘れなどを注意されたことがあるが、認知症ではない人)82名に対して、プロポリス含有食品を摂取させる群(40名:平均65.3歳)、プラセボを摂取させる群(42名:平均65.1歳)に分けて12週間摂取させ、MCI Screen(軽度認知症スクリーニング検査)で認知機能を評価した(プラセボ対照二重盲検試験:RCT)。結果、プロポリス含有食品摂取群はプラセボ群と比較して、言語記憶力や注意力に関わるMCI Screenの総合スコアや即時記憶課題「MPI値」の変化量が有意に増加した。

【土壌や河川から産出されるフルボ酸に健康作用を確認:6月18日】

フルボ酸の原料販売などを手掛ける「日本オーガニックミネラル㈱(東京都渋谷区)」は、フルボ酸の健康効果に関する臨床研究を実施。アルブミン、HDLコレステロールの上昇など健康に寄与する作用を確認した。

フルボ酸は土壌や河川などから抽出される有機酸の一種で、ユーラシア大陸などの古い地層から豊富に産出される。米・ユタ州の約7000万年前〜1億年前の古代植物堆積層「ヒューミックシェール」からは約70種類の天然ミネラルが含まれたフルボ酸が発見されている。ネイティブ・アメリカンは、ヒューミックシェールから採取した土の作用を理解し、薬として使っていたとされている。

フルボ酸は分子量が小さく、体内への吸収がよいことが特徴。過去の基礎研究や動物実験では「皮膚のコラーゲン増加」「殺菌効果」「慢性炎症や糖尿病への効果」などが確認されている一方、ヒト試験による効果検証は限定的だった。

試験は35〜65歳の女性36人を対象に行われ、フルボ酸1000mg摂取群、プラセボ(偽薬)群に分けて12週にわたって毎日摂取させた。試験開始前と12週間後に、①血液検査、②体組成検査、③酸化度試験、④糖化度試験、⑤重金属ミネラル検査、⑥腸内フローラの変化の検査を行った。結果、以下のことが確認された。
1) フルボ酸摂取群では、カルシウムや亜鉛、酵素などと結合して体内で運搬したり、毒素と結合して血中毒素濃度を減らす役割のある「アルブミン」が有意に上昇した(血液検査)。
2) フルボ酸摂取群では、動脈硬化を防ぐ役割を持つHDLコレステロール(善玉コレステロール)が有意に上昇した(血液検査)。
3) フルボ酸摂取群では、体重に減少傾向がみられた(体組成検査、郡間比較)。

この結果により、フルボ酸がヒト生体に対して好影響を及ぼす可能性が示唆された。研究を実施した同社は、フルボ酸の機能性を明らかにするための過程として意義あるものとして今後研究を進め、フルボ酸の健康価値を追求することにしている。

すぽとり週刊ニュースヘッドライン【2021年6月5日~6月11日】

すぽとりと親和性の高い話題(スポーツ、スポーツニュートリション、食品・栄養、健康、生産分野ほか)について、1週間分の気になるニュース、研究動向などを厳選し、記事にまとめました(2021年6月5日~6月11日)。

【長年介助犬を支援する巨人・菅野、関連協会がジャイアンツ球場で普及活動:6月8日】

手足の不自由な人の手助けをする介助犬の育成普及活動をする「(社福)日本介助犬協会」は6月19~20日、プロ野球・読売巨人軍のジャイアンツ球場でブースを出展する。これは、巨人・菅野智之が2015年から同協会を支援し、介助犬サポート大使にも就任していることもあって実現したもの。これまで東京ドームでのブース出展などを行い、普及活動に一役買っている。

ブースでは、菅野×介助犬のコラボTシャツ・トートバッグなどのグッズ販売や募金箱の設置などを行う。また、グッズ購入者には巨人軍選手直筆サイングッズなどが当たる豪華抽選会も開催される予定。コラボグッズの売上の一部は介助犬育成普及活動として当てられ、同協会は「ジャイアンツ球場でのブース展開により、多くの方に介助犬を知っていただくきっかけになれば」と期待感を示している。

<出展概要>
日時:6月19日(土)10時半~13時、6月20日(日)10時~12時半
場所:読売ジャイアンツ球場 一塁側内野スタンド後方スペース
内容:菅野投手×介助犬コラボグッズ販売、募金箱設置 等
※当日の天候などにより急遽出展中止となる可能性あり

 

【水なしプラセンタ塗布による肌への効果を確認 フラコラ:6月8日】

エイジングケアブランド「fracora(フラコラ)」は、「水なしプラセンタエキス」の肌への塗布による有用性を確認した。水なしプラセンタエキスは、核酸、ムコ多糖類、脂肪酸、アミノ酸、成長因子など活性成分が多く含まれている「水抽出プラセンタエキス」に、脂溶性のレシチン、レチノール(ビタミンA)、トコフェロール(ビタミンE)を加えたもので、肌への効果が期待されている。

試験は32~58歳の健常な日本人女性14名を対象に行われ、1日2回(朝・夜)の洗顔後、顔の決められた側の半顔全体に「水抽出プラセンタエキス」を、もう片側に「水なしプラセンタエキス」塗布してもらい、使用前と使用4週間後の計2回、半顔の状態を計測。2つのエキスによる肌改善比較、塗布4週後のヒト細胞を調査した。

試験の結果、水なしプラセンタエキスは水抽出プラセンタエキスよりも、うるおい、明るさ、つや、小じわ、くすみなどがさらに改善されることがわかった。また、水なしプラセンタエキスの添加濃度に準じて細胞の数が増殖していることから、細胞賦活効果が認められた。さらに、添加濃度に準じてI型コラーゲンの産生効果が期待できること、水なしプラセンタエキスを老化物質AGEs(終末糖化産物)に添加すると減少することから、抗糖化作用の可能性も示された。

プラセンタは、主に馬、豚、羊、ヒトなど動物の胎盤から抽出された物。動物性のため無臭化や機能性の担保が課題で加工が難しい原料の一つだったが、加工法の進化や技術革新によって多くのサプリメントや美容品に採用されている。

 

【欧州を中心に流行の兆し!? ポテトプロテインの市場予測:6月9日】

市場調査レポートプロバイダー「Report Ocean(レポートオーシャン)」によると、2021から2027年までのポテトプロテイン市場の規模は2019年の3億8830万ドル(約425億円)から2027年には6億8300万ドル(約748億円)に達すると予測している。

ポテトプロテインは、ジャガイモからデンプンを抽出し、デンプンからたんぱく質を多く含むジュースが生成され、それを沈殿させることによって抽出される。乳化性、起泡性、ゲル化性に優れています。アミノ酸の含有量が多く、動物性タンパク質やアレルゲンを含まないプラントベースプロテイン(植物性たんぱく質)で、米、トウモロコシ、エンドウ豆などと同様、優れた機能性、高栄養性、低アレルゲン性を兼ね備えている。

ポテトプロテインの市場動向によると、2019年にはヨーロッパが世界シェアの約半分を占めており、2021年以降もこの傾向を維持すると予想される。ヨーロッパの市場が大きい理由は、ポテトプロテインメーカーの数が最も多いことに起因している。さらに、ヨーロッパ諸国では、特にベーカリー食品における植物性食材の需要が極めて高く、消費者もグルテンフリーやアレルゲンフリーの食品を好む傾向にあることも影響している。

ポテトプロテインはたんぱく質濃度が高く、色や風味、機能性の面でも優れているため、飲料、乳児用食品、子供用ミルク食品、テクスチャー・プロテイン製品(食感のあるプロテイン製品)、ある種の特殊食品の理想的な原材料と考えられている。

 

【運動直後の炭酸ガス入浴剤使用で疲労回復促進などの可能性を示唆 バスクリン・順天堂大学の共同研究:6月9日】

医薬部外品などの販売大手「㈱バスクリン(本社:東京都千代田区)」は、順天堂大学スポーツ健康科学部・内藤久士教授との共同研究で、高強度運動直後に「メントール配合炭酸ガス入浴剤」を用いた入浴を行うことで、その後に行う高強度運動のパフォーマンスなどを上げる可能性を示した。

試験は20~50歳の男性7人を対象に行われ、体重の7.5%負荷で30秒間全力ペダリングし、30分の休息を挟んで再度実施、ペダリング時の平均パワーおよび最大パワーを測定した(図1)。休息中にメントール配合炭酸ガス入浴剤を用いた40℃10分間の入浴(入浴剤入浴群)、さら湯での40℃10分間の入浴(さら湯入浴群)、無入浴群の3群に分けて効果を検証した。

高強度運動負荷は30分の間隔をあけて2回実施。1回目の測定値を100%として、30分間に行った3つの入浴条件で2回目の運動パフォーマンスを比較したところ、平均パワーは無入浴98.6%、さら湯入浴102.3%、入浴剤入浴103.8%となり、最大パワーでは、無入浴が92.9%、さら湯入浴98.3%、入浴剤入浴99.8%となり、平均パワーおよび最大パワーともに、入浴剤入浴が有意に高い値を示した(図2)。結果、短時間高強度運動直後の10分間の入浴が、2回目の高強度運動時のパフォーマンスの低下を抑制することが確認された。

また、パフォーマンス低下抑制の要因を探るために、4人の被験者に対して、乳酸値を経時的に測定した結果、短時間高強度運動により上昇した血中乳酸値は入浴によって速やかに回復していくことがわかった(図3)。これにより2回目の運動開始時における乳酸値の差が高強度運動パフォーマンスの発揮に影響を及ぼしている一因である可能性が示唆された。

入浴をすることで日常的な疲労回復に効果があることはすでに報告されてるが、運動直後の入浴が、その後の運動パフォーマンスに及ぼす影響について、ほとんど報告されていない。両者は運動の種類や入浴の条件などを今後も精査し、研究を進めていく方針。