練習後のおにぎりを選手たちが開発!! 考える力引き出すスポーツ食育「おにぎり選手権」

オンライン時代における新しいスポーツ食育の在り方

東京都世田谷区に本拠を置く「駒沢サッカークラブ(FC駒沢)」は、育成年代の男女サッカー、男女フットサルチームがあり、都内でも上位の成績を誇る古豪。技術的な指導もさることながら、食事・栄養摂取の重要性を育成年代から教育している。同クラブで副理事長を務める武田雄哉さんは、ジェフユナイテッド千葉・市原で長く指導し、プロを目指す上で育成年代における食育の大切さを身近に感じてきた。

そして、ジェフ時代に武田さんと一緒に選手への栄養教育を行っていたのが、博士(スポーツ健康科学)でスポーツニュートリショニストの鈴木いづみさんだ。鈴木さんは、大手企業で一貫してスポーツニュートリション関連の職務を担当し、その後独立。現在は、育成年代からプロまで、特にサッカーの栄養指導・サポートを中心にしながら、研究活動にも力を注ぐ。武田さんとの縁で現在、FC駒沢の栄養アドバイザーを務めている。

FC駒沢では年1回、選手に向けて栄養講習を行っているが、昨年はチーム全員で集まりにくい状況で対面での実施が困難になった。武田さんは「コロナ渦でも充実した学びを提供できるクラブでありたい」と考え、選手と保護者が参加できるオンライン講習を月1回実施することを鈴木さんに依頼した。コロナ対策にもつながる免疫関連の話題から始まり、自粛期間中の食生活、糖質・たんぱく質摂取の必要性、サッカーに特化した栄養学など、内容は多岐にわたった。

オンライン講習はおおむね好評ではあったが、「実践できているか」という点では少し物足りなかった。駒沢FCでは以前から、体の成長を踏まえた「練習後の食事」を重視しているが、食事に時間をかけると感染リスクが高まるため、実践しにくい状況になってしまった。武田さんは「選手たちの成長は待ってくれないので、感染対策をしたうえで練習後の食事を習慣にしてくれないかなと思っていました。それで、練習後すぐに食べられて栄養補給できる理想的な食べ物のおにぎりを題材に、楽しく学べる機会ができないかと鈴木先生と相談して考えついたのが『おにぎり選手権』だったんです」と、企画の経緯を話す。

選手たちは講習で得た知識をおにぎりで表現し、指導陣は講習の理解度が図れて、練習後の食事の大切さを再度インプットする。おにぎり選手権は、対面での栄養教育ができず、選手への理解度が図りにくいオンラインの弱みを、アイデアと工夫で補ったオンラインならではの新しいスポーツ食育。多くのチーム・団体でぜひ模倣してもらいたい。武田さん、鈴木さんとも、選手から送られてくる大量のおにぎり写真の整理と採点で疲労困ぱいになったことはさておいて…。

まじめに楽しく本格的なイベントを

大会のテーマである「練習後に食べるおにぎり」に求められることとして、①消費したエネルギーの回復、②筋肉の修復・新しい筋肉の合成、③全体的な疲労の回復が挙げられる。必要な栄養素は①から順に、糖質(ごはん)、たんぱく質(肉・魚・大豆・卵・乳)、ビタミン・ミネラル(野菜)である。

この点は、鈴木さんが講義で選手たちに解説しているため、選手たちは過去の講義を踏まえておにぎりを開発する必要がある。また、具材が大きすぎるとおにぎりの中に入り切らないため、少量でも栄養素がたっぷり詰まった食品を選ぶセンスも求められる。

選手たちが開発したおにぎりを審査するのは鈴木さん。ただ単に栄養素が入っているだけではおもしろくないため、細かい採点基準を設けた。基準は2つに分かれており、10点満点項目は1)具材(①~③がそろっているか)、2)コストパフォーマンス(栄養と値段のバランス)、3)再現性(マネしやすさ)の30点。5点満点項目は、4)自作、5)うんちく(具材に含まれている栄養素を説明できるか)、6)大きさ、7)ネーミング、8)形・ルックス、9)フォトジェニック(映え、工夫をこらしたおにぎり写真の撮影)の30点。計60点満点で採点し、トップ10の選出に加えて、1)~9)の各部門の優秀者賞を選出することにした。スポーツ選手の気質(順位づけ、採点、負けず嫌い)を踏まえて、参加しやすい環境を作った。

大会当日は開会式から始まり、おにぎりの歌を参加者で斉唱、選手宣誓、優秀者の言葉と、イベントと相違ないプログラムで進行した。オンラインとはいえ、70人を超える参加者が集まったのは、リアルさを求め、まじめに楽しく栄養を理解してもらいたいという指導陣の強い思いが伝わった証拠でもある。

選手たちが開発したおにぎりはレベルの高い物ばかり!

鈴木さんが審査した70人超のおにぎり。どれも開発者の思いやこだわりが詰まった物だ。鈴木さんも「みんなに満点を上げたいと思うほど、甲乙つけがたい作品が出そろいました。選手たちは企画の意図をきちんと理解していたし、私が伝えてきたことをおにぎりで表現してくれました!」と総評した。

ここでは、上位者、各部門受賞者が開発したおにぎりの一部を、写真と開発意図を交えて紹介していく。サッカーを頑張るお子さんを持つ親御さん、選手自身も参考にしてもらいたい。なお、コメントは、選手たちが書いた原文を基に編集した。

 

<第1位>

「元気モリモリおにぎり」

【具材と期待される効果】 枝豆(ビタミン)、梅(クエン酸)、しらす、かつおぶし(カルシウム)、塩昆布(鉄)、しそ(アクセント!!)

【開発者からのコメント】 具材一つ一つに効果があり、たくさんのエネルギーがとれます! 練習後に食べるということで、たくさんの栄養を取ることができ、疲労回復のできるおにぎりにしました!! 「簡単に食べられる」ということを第一優先にしてこの大きさにしました!!

 

<第2位>

「関西のおばちゃん直伝にぎり」

【具材】天かす、チーズ、おかか昆布、白ごま、雑穀米(米・もちきび・ 胚芽押麦・キヌア)

【開発者からのコメント】 たんぱく質、ミネラル、ビタミンB1、脂質、食物繊維、アミノ酸が簡単においしく摂れるので、リカバリーには最適! すぐに食べられ、全部食べきれる、コンビニの物よりひと回り小さいサイズ。俵型なので、不器用な人でも握れる。コスパ良し。

 

<第3位>

「選手オリジナルおにぎり①」

【具材】枝豆、梅干し、しらす

【開発者からのコメント】練習後に食べようと持参した三角に近いおにぎり。米の割合は白米と玄米で2:1。手が小さくて、大きなおにぎりだと食べるのに時間がかかるので、小さめ(158g)にした。

 

<第4位&グッド具材賞>

 「いかなごの釘煮×卵×枝豆おにぎらず ~握ってないけどおにぎりです~」

【具材】祖母自家製倉敷産いかなごの釘煮、卵、枝豆

【開発者からのコメント】①うまい:釘煮は10年食べても飽きません。②早い:加熱するのは卵だけ。握る手間がないのも特徴です。③安い:釘煮は祖母が送ってくれるため、我が家にとっては財布に優しい。④栄養抜群:ビタミンB12、Dの含有で神経や血液細胞の健康保持、DNAの生成の助成、疲労や体力低下をひき起こす貧血の一種である巨赤芽球性貧血の予防、カルシウムのバランス調整が可能(らしい)。少量でも十分なカロリー摂取が可能。ビタミンB1を含む枝豆で疲労回復効果。バランスが良く色彩豊か。

 

<第5位&グッドうんちく賞> 

「玄米鮭おにぎり」

【具材】玄米、鮭、枝豆、チーズ

【開発者からのコメント】玄米ごはんはビタミンや食物繊維が豊富で、いいうんちが出たり、お腹の中の善玉菌が増えたりして免疫力が上がります。鮭はDHAやEPAが含まれており、健康な体が作れます。枝豆はビタミンB1が豊富で疲労回復につながり、練習後に最適です。また、枝豆の緑は疲労回復に似ており、運動後の炎症を抑えて筋肉のダメージを回復させます。チーズはカルシウムが入っていて、疲労回復につながります。いざ自分で作ってみると、握り方が難しく苦労しました。親にとても感謝です。これからは、自分で作れる時は自分で作り、もっと栄養のことを詳しくなって、完ぺきに自分で作れるようにしたいです。

 

<フォトジェニック賞>

 「選手オリジナルおにぎり②」

【具材】鮭フレーク

【開発者からのコメント】このおにぎりは、練習後に軽い軽食を取り、夕飯をガッツリ食べるという習慣に適しているおにぎりです。お腹いっぱいにならずに、筋肉をつけるのに適した、両手で丸めたくらいの大きさになっていて、三角形のおにぎりにすることで、尖っているところから食べられるという長所があります。このおにぎりは、鮭フレークを使っていて、ビタミンとミネラルを多く摂取できるようになっています。しかも、作る時間はあんまりかけずに、コスパもいいので、習慣化しやすいおにぎりとなっています。味も美味しいのでこのおにぎりはオススメです!

 

<ほっこり賞> 

「さんまのかばやき玄米おにぎり」

【具材】さんまかば焼き、玄米ごはん

【開発者からのコメント】さんまの油は血液をサラサラにしてくれたり、筋肉を修復してくれたりします。たんぱく質、鉄分、ビタミンDが多く、疲労骨折を予防してくれます。玄米ごはんを使うことで、疲れなくなります。おにぎりを作るのがこんなに大変だと思わなかった。お母さん、毎日作ってくれてありがとう!

 

<審査員特別賞> 

「雲丹と松茸のおむすび(武田雄哉さん作)」

【具材】雲丹、松茸

【開発者からのコメント】豪華な食材をふんだんに使い、優しく握ることで、フワフワかつトロトロとした極上のお結びの完成。海の幸、山の幸、自然のすべての恵みに感謝して、せーの、「いただきます」。

 

栄養講習で培われた選手たちの「考える力」

選手たちが選択した具材の多くは、鈴木さんが過去の講習で機能性や期待される効果を何度も口にしたもの。つまり、選手たちは内容をきちんと覚えていて、おにぎりを使って知識を具現化したのだ。さらに、自分たちで考えて、より高い効果が見込めそうな食材を探索したり、組み合わせたりして、オリジナルを作り出したところに価値がある。

スポーツの世界で高みへと至るためには、技術、メンタルも大事だが、「自分で考える力」が必要とされる。FC駒沢の試みはまさしく、成長が最も見込める時期に、最も大切なことを選手たちとやり遂げたのだった。

武田さんは「おにぎり選手権は、栄養の勉強になっただけではなく、おにぎりを考えて、実際に作って、撮影し、提出し、みんなのアイディアも楽しく共有できる。そのすべてに、工夫や親との会話、協力作業など、私たちが選手に伝えたい『何かあたたかいもの』が込められていたように思います。それがすごくよかったですね。コロナ禍でいろいろとクラブも大変ですが、サッカー同様、困難に直面したときにもアイデアがあれば学びの機会に変わっていくということを私自身も改めて感じました」と、オンライン下での大会を振り返った。

話はこれで終わらない。選手たちが作ったおにぎりの写真は、社会貢献活動「おにぎりアクション」への参加で完結する。おにぎりアクションは、おにぎりの写真をSNSや特設サイトに投稿することで、1枚の写真投稿が寄付になり、食環境に恵まれないアジア・アフリカの子供たちに給食をプレゼントできる仕組みになっている。選手たちのおにぎり写真が人助けにもなっていることを、鈴木さんがサプライズ発表して大会を締めくくった。

世の中には、1回講習するだけで多額の受講料を請求し、何度も実施することでお金を手にする有識者もいる。高い地位がある人ほどその傾向にあるかもしれない。それが悪いとはいわないが、知識の安売りをしているように思える。

一方、武田さんと鈴木さんの試みはそれとは全く別物。その証拠に、社会貢献、スポーツ食育、そして考える力の構築。継続してきた栄養講習、おにぎり選手権のすべてが、これからの将来を担う選手たちのためのものであり、成長の糧として経験が蓄積されていくからだ。

昨年来のコロナ禍でオンラインでの講習となったが、かえって奏功した形になった。工夫次第でリアルなイベントよりも数倍も充実した内容にできる。今回の試みはその証拠にもなった。今後、チーム対抗のおにぎり選手権など、いろいろな形でムーブメントを起こす可能性すら感じさせる。

<完>

好相性の食材を組み合わせて「貧血予防」 ~じゃがいも×菜の花~【スポーツ食マッチング #03】

「季節感(食材の旬)」「好相性の食材を組み合わせて相乗効果を図る」「目的(強化・予防・対策など)」――この3点を踏まえたスポーツ食を提案する「スポーツ食マッチング」。第3回目は「貧血予防編 ①」です。

本企画は神戸女子大学 健康スポーツ栄養学科 坂元ゼミとのコラボ企画で、栄養解説は坂元美子先生、レシピ作成&調理は坂元先生監修の下、森田紀子さん(3回生)が担当しました。

Z世代のスポーツ選手を想定して献立を作成していますが、自炊しているスポーツ選手、部活のマネジャー、運動習慣のある成人の方にもご活用いただけます。簡単、かつ栄養価の高い献立で、スポーツや運動シーンでお役立てください。

「好相性の食材を組み合わせた目的別スポーツ食」動画一覧

「Z世代におくるスポーツ栄養講座」動画一覧

動画「すぽとりChannel」


【貧血予防に必要な栄養素は?】

<ポイント>

「鉄」には、「ヘム鉄」「非ヘム鉄」がある。

とセットで「ビタミンC」を摂取する。

鉄は栄養素の中でもダントツに吸収率が低いといわれている。食べ物に含まれる鉄はヘム鉄と非ヘム鉄がある。

ヘム鉄は、ヒレ肉やモモ肉などの赤身の肉、カツオやマグロなどの赤身の魚、貝、レバーに多く含まれ、比較的吸収率が高い(約20%)。

非ヘム鉄は、ほうれん草などの野菜や豆類、ひじきなどの海藻類に多く含まれ、吸収率はそれほど高くない(約5%)。ビタミンCは、非ヘム鉄の吸収を助けてくれる。

血液中の鉄は有酸素運動のエネルギーを作るために必要で、特に有酸素トレーニングの機会が多いスポーツ選手や、集中力が必要な人は、不足しないように日ごろから摂取しておきたい。

【好相性の食材組み合わせ】

貧血予防のために組み合わせたい食材は、葉物野菜じゃがいも(今回は菜の花とじゃがいもの組み合わせ)。

菜の花などの葉物野菜には、鉄が多く含まれているものの、吸収率の低い非ヘム鉄。ビタミンCが豊富に含まれているじゃがいもで吸収率の底上げを図る。ビタミンCは一般的に加熱すると働きが失われやすいとされるが、いも類に含まれるビタミンCはでんぷんに守られている分、加熱に強い

新じゃがはこれからの季節(4~5月)に栄養価も高くなり、買いやすい。菜の花も同様。

組み合わせNGの食材はあぶら(脂、油)の多い物揚げ物などたくさん油を使う調理方法もアウト。食事中、大量の水分を一緒に摂るのも、鉄の吸収を下げてしまう原因になる。

【摂取タイミング】

就寝中に体の修復や血液の合成が高まるので、運動後(睡眠前の)夕食がベスト。


◎じゃがいもと菜の花の炒め物 アーモンド添え

<材料(2人分)>

菜の花:60 g

じゃがいも:160 g

豚モモ肉:60 g

にんにく:3g

ゴマ油:12 g

濃い口しょうゆ:8g

塩・こしょう:少々

アーモンド:3.6 g

<手順>

① じゃがいもは皮をよく洗う。水がついた状態で食品用ラップにくるみ、600Wの電子レンジで3分程度加熱する

② 菜の花:3㎝長さに切る

豚モモ肉:長さを三等分にし、塩・こしょうで下味をつける

じゃがいも:食べやすい大きさに切る

③ フライパンにゴマ油半分を熱し、にんにくを炒める

④ 豚肉を入れて炒める。火が通ったら一度取り出す

⑤ そのままのフライパンに残りのゴマ油を熱し、じゃがいも・菜の花を炒める

⑥ 菜の花がしんなりとしてきたら豚肉を戻し、濃口しょうゆを絡めたら完成

※お好みで、素焼きアーモンドを袋に入れて砕いたものを上からかける

<栄養量(1人あたり)> ()はアーモンド込み

エネルギー:169 kcal (191 kcl)

たんぱく質:9.6 g (10.4 g)

脂質:7.2 g (9.2 g)

炭水化物:16.7 g (17.4 g)

カリウム:579 mg (606 mg)

カルシウム:53 mg (62 mg)

鉄:1.5 mg (1.7 mg)

ビタミンD:0.0 μg (0.0 μg)

ビタミンB1:0.41 mg (0.41 mg)

ビタミンB2:0.18 mg (0.22 mg)

ビタミンB6:0.35 mg (0.35 mg)

ビタミンB12:0.1μg (0.1μg)

ビタミンC:67 mg (67 mg)

<レシピ作成&調理担当:森田紀子 / Noriko Morita>

好相性の食材を組み合わせて「骨強化①」 ~チーズ×しらす~【スポーツ食マッチング #02】

「季節感(旬の食材)」「相乗効果が期待できる好相性の食材を組み合わせる」「目的(強化・予防・対策など)」――この3点を踏まえた食を提案する「スポーツ食マッチング」。第2回は「骨強化編 ①」です。

本企画は神戸女子大学 健康スポーツ栄養学科 坂元ゼミとのコラボ企画で、栄養解説は坂元美子先生、レシピ作成&調理は坂元先生監修の下、徳田優希さん(3回生)が担当しました。

Z世代のスポーツ選手を想定して献立を作成していますが、自炊しているスポーツ選手、部活のマネジャー、運動習慣のある成人の方にもご活用いただけます。簡単、かつ栄養価の高い献立で、スポーツや運動シーンでお役立てください。

「好相性の食材を組み合わせた目的別スポーツ食」動画一覧

「Z世代におくるスポーツ栄養講座」動画一覧

動画「すぽとりChannel」

 


【骨強化に必要な栄養素は?】

<ポイント>

・骨の材料になるカルシウムたんぱく質ビタミンDビタミンKをしっかり摂る。

競技スポーツでは、身長が高い方が有利に働くものがあるため、Z世代(成長期)のスポーツ選手が骨を強化する食を意識することで、「身長を伸ばす」可能性を高めることにもなる。ただし、身長を伸ばす確かな方法は存在せず、科学的にも証明されていない。ここでは、一つの可能性として「骨の強化」を提案する。

中学、高校になると、練習量、トレーニングや相手との接触強度が増すため、骨折、疲労骨折の発症リスクが高まる。骨の強化を図ることでケガ予防にもつながる。

40歳以上の女性、中高年になると、骨粗しょう症のリスクが高くなるため、日ごろから骨の材料、体内吸収を助ける食品を摂って将来に備えたい。

カルシウムは体内への吸収率が非常に低いため、吸収が高まるビタミンDを一緒に摂ると良い。体の中でカルシウムやたんぱく質を骨に合成する働きのあるビタミンKも不足することなく摂取しよう。

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【好相性の食材組み合わせ】

骨強化のために組み合わせたい食材は、乳製品小魚(今回はチーズとしらすの組み合わせ)。

乳製品は、小魚や海藻類に比べて体内への吸収率が高く、カルシウムが豊富。しらすやいかなごなどの小魚にはカルシウムの吸収を助けるビタミンDが多く含まれている上、カルシウムも多い。また、乳製品、小魚ともたんぱく質が多く、まさに好相性の組み合わせといえる。

この好相性の組み合わせを台なしにしてしまうNG食材は、生のほうれん草や大豆。ほうれん草にはシュウ酸、大豆にはフィチン酸と、いずれもカルシウムの吸収を阻害する成分が含まれている。シュウ酸、フィチン酸はいわゆる「あく」で、ゆでると取り除かれるため、あくの強い物はゆでて食べると良い。ただし、ゆで汁は調理に使用しないように。

【摂取タイミング】

成長ホルモンの分泌が高まる時間帯に摂取したいので、運動後(睡眠前の)夕食がベスト。


◎しらすの簡単和風ドリア

<材料(1人分)>

ごはん:270g

チーズ(ピザ用):40g

しらす(微乾燥):10g

バター:5g

しょうゆ:7g

こしょう:少々

<手順>

① 炊き立てのご飯にバターとしょうゆ、しらすを入れて、切るように軽く混ぜる

② こしょうを適量入れ、混ぜる

③ 混ぜご飯を耐熱皿に盛る

④ チーズをのせる

⑤ 1000Wトースターで約5分焼く

調理動画はこちら

<栄養量(1人分)>

エネルギー:643 kcal

たんぱく質:18.7 g

脂質:15.4 g

炭水化物:101.5 g

カリウム:152 mg

カルシウム:284 mg

鉄:0.6 mg

ビタミンD:4.6 μg

ビタミンB1:0.08 mg

ビタミンB2:0.20 mg

ビタミンB6:0.85mg

ビタミンB12:1.7 μg

ビタミンC:0 mg

<レシピ作成&調理担当:徳田優希 / Yuki Tokuda>

年末多忙な方の疲労対策に! kei流サラダチキンⅡ【すぽとりごはん #15】

動画【すぽとりごはん】

こんにちは!

本格的に寒い時期へと突入し、朝のトレーニングもつらくなってきました。

何かと忙しい年末は肉体的な疲労だけでなく、脳の疲労もたまって余計に朝起きるのがつらいよ〜なんてこともありますよね。

そこで、今回は疲労対策にもってこいの簡単サラダチキンを紹介します。以前紹介したサラダチキンの第2弾。これまでで最も安くて簡単なレシピですので、ぜひ挑戦してみてくださいね!

<kei流サラダチキンⅡ>

◎材料:1人分(材料は一般的な価格) total:140円

鶏むね肉<1枚>:200g前後(100円)

塩:2g(鶏胸肉の重さに対して1%)

<作り方>

① 鶏胸肉は室温にもどし、塩を全体にすり込む。

② フライパンに鶏胸肉を皮目から乗せてとろ火で火をつけ余分な油を拭き取りながら25分焼く。

③ 時たまフライパンに皮目を擦りながら下半分以上に火が入ったところで裏返す。さらに3分〜5分程焼いて火を止め予熱で火を通す。


料理研究家 kei

料理家。神奈川県鎌倉市出身。明治11年創業の老舗・神奈川県箱根町「箱根富士屋ホテル」でフレンチの修行を積んだ後、俳優としてドラマ、映画、舞台などに出演。その傍ら、調理師免許、フードコーディネーター認定書を取得して、料理家に転身。男性から女性に向けたおもてなし料理「僕の番ごはん」をはじめ、雑誌・テレビなどの各メディアや企業へのレシピ提供、フードイベント出演など、幅広く活動する。

風邪予防&朝の運動後に! なめこ茸と鶏ささみの旨だし雑炊【すぽとりごはん #14】

動画【すぽとりごはん】

こんにちは!

前回まではスープが続いてましたが、朝はやっぱりお米を食べたくなりませんか?

炭水化物って悪者扱いされがちなイメージですが、一日のエネルギーにも繋がるし、少しの量でもちゃんと加熱してあげることで満腹感も出ます!

今回は、低脂肪で高たんぱく質の鶏ささみとヌメヌメした粘液が特徴のなめこを使いました!

なめこは全体の92%以上が水分であるため低カロリー。なめこのヌメヌメとした粘液の成分は、水溶性食物繊維です。保水力があり、胃や鼻・喉の粘膜を保護し、ウイルスから守ってくれる効果があります。

ドライアイや腸内環境の改善、さらには風邪やインフルエンザ予防にも効果があるといわれています。

さらに! なめこにはグルタミン酸も豊富であることに加え、ビタミンB1とビタミンB2が含まれています。ビタミンB1が不足すると糖質の代謝がうまくいかず、体内に疲労物質がたまり、疲れやすくなります。「血圧が高め」「血糖値が気になる」「むくみを解消したい」「便秘がつらい」などのお悩みを持つ方にもおすすめです。

今回のレシピではごはんの量を調整するも良し、水の量を多めにしてサラッとさせたり、逆に少なくしてしっかりさせたりと変えるも良し。

その日のコンディションに合わせて作ってみるのはいかがでしょうか!

それではレシピです。

<なめこ茸と鶏ささみの旨だし雑炊>

◎材料:1人分(材料は一般的な価格) total:140円

なめこ茸:50g(25円)
鶏ささみ<1本>:70〜90g(95円)
ネギ<白い部分>:1/4本分(20円)
ごはん:90〜100g
水:150~200ml
A 醤油:小さじ1
A 酒:小さじ1
A 生姜(すりおろし):小さじ1
塩:適量

<作り方>

① 鶏ささみは筋を取り除き、一口大に切りAを加え軽く和えて馴染ませる。ネギは斜めの薄切りにする。

② 手鍋に水と鶏ささみを入れ中火で火をつけ沸騰したら灰汁を取り除く。そこにご飯となめこ茸を加え弱火にし、とろみがつくまで煮込む。

③ ②にネギと塩を加え味を整えたら火を止め器に入れる。


料理研究家 kei

料理家。神奈川県鎌倉市出身。明治11年創業の老舗・神奈川県箱根町「箱根富士屋ホテル」でフレンチの修行を積んだ後、俳優としてドラマ、映画、舞台などに出演。その傍ら、調理師免許、フードコーディネーター認定書を取得して、料理家に転身。男性から女性に向けたおもてなし料理「僕の番ごはん」をはじめ、雑誌・テレビなどの各メディアや企業へのレシピ提供、フードイベント出演など、幅広く活動する。