「季節感(旬の食材)」「相乗効果が期待できる好相性の食材を組み合わせる」「目的(強化・予防・対策など)」――3点を踏まえた食を提案する「スポーツ食マッチング」。第26回は秋の食材を使用した「エネルギー補給編 ④」です。

本企画は神戸女子大学 健康スポーツ栄養学科 坂元ゼミとのコラボ企画で、栄養解説は坂元美子先生、レシピ作成&調理は坂元先生監修の下、松田唯菜さん(3回生)が担当しました。

Z世代のスポーツ選手を想定して献立を作成していますが、自炊しているスポーツ選手、部活のマネジャー、運動習慣のある成人の方にもご活用いただけます。簡単、かつ栄養価の高い献立で、スポーツや運動シーンでお役立てください。

エネルギー補給に必要な栄養素は?

【ポイント】
①筋肉や脳のエネルギー源になるのは炭水化物
②炭水化物をエネルギーに変えるのはビタミンB1&硫化アリル

成長期のスポーツ選手には、心も身体も成長するには、まずエネルギーが必要になる。スポーツ選手として成長できるように、効率よくエネルギーを摂りたい。成人やスポーツをしていない人にとっても、エネルギーを効率良く使えるようにすることで、バテにくく、太りにくい身体にすることができる。

摂りたい栄養素は、筋肉や脳のエネルギー源になる炭水化物、炭水化物をエネルギーに変える役割のあるビタミンB群の中でも特にビタミンB1、そして硫化アリル。硫化アリルは栄養素ではないものの、吸収率を上げるなど体の中で何かとビタミンB1を働きやすくサポートしてくれる成分。

たくさんエネルギーを使う持久系のスポーツ選手や有酸素のトレーニングを行う人、体脂肪を減らすために有酸素の運動をしている人にとって、ビタミンB1×硫化アリルは抜群の組み合わせだ。

相乗効果が見込める食材の組み合わせ

エネルギー補給のために組み合わせたい食材は、カリフラワーと白ねぎ。

11月から3月が旬のカリフラワーは、野菜の中では炭水化物を多く含み、炭水化物をエネルギーに変えるビタミンB1も比較的多く含まれている。

ビタミンB1の吸収を良くして、体の中で働きやすくする硫化アリルを多く含むのがニラ、にんにく、たまねぎ、ねぎ、ラッキョウ。

白ねぎは12月から2月が旬でおいしくなる。

最適な摂取タイミング

頭を使う前、運動をする前、試合前などがベスト。朝ご飯が最適か。消化・吸収の時間を考え、行動の4時間前には食べ終えておく。


料理時間
15

カリフラワーと白ねぎのリゾット

レシピ

【材料(1人分)】
200㏄
固形コンソメ1個(5g)
無調整豆乳400㏄
にんにく1片(約5g)
カリフラワー200g
白ねぎ80g
ベーコン40g
ホールコーン(缶詰)30g
ほうれん草70g
1合(150g) 洗わない
粉チーズ適量
オリーブ油大さじ1
ひとつまみ
ブラックペッパー適量

作り方

下準備

・ゆで汁:水、コンソメを小鍋に入れて火にかける。コンソメが溶けたら火を止めて豆乳を入れ、もう一度加熱する。沸騰前に火を止める。
・にんにく:みじん切り。
・カリフラワー:1cm角に切る。
・白ねぎ:斜めにカットする。
・ベーコン:3cm幅にカットする。
・ほうれん草:
(1) 茎から湯に入れて、さっと茹でる。
(2)絞ってから3cmの長さに切る。

STEP:01

にんにく、オリーブオイルの順でフライパンに入れ、弱火で炒める。

STEP:02

香りが立ってきたら白ネギとベーコンを入れる。

STEP:03

まんべんなく火が通ってきたら、カリフラワーを加える。

STEP:04

全体に火が通ったら、米、ホールコーンを加えて炒める。

STEP:05

ゆで汁の約1/3の量を入れ、弱火で加熱する。水気が飛んできたら、さらにゆで汁を追加する。

STEP:06

米に8割程度火が通ったら(ゆで汁を使い切ったら)火を止めて、ほうれん草と粉チーズを加えて混ぜる。

STEP:07

味見をしながら、塩、ブラックペッパーを加えて全体になじませる。

STEP:08

器に盛りつけ、お好みでブラックペッパー、粉チーズをかける。

栄養量

栄養量比較:白ごはん、玄米ごはんは1膳分(約140g)で計算

神戸女子大学 健康スポーツ栄養学科 坂元ゼミ