料理家で世界を知るトライアスリートでもある高橋善郎さんのレシピ開発企画「二刀流の流儀」。
日ごろのトレーニングや大会出場時など高橋さんの体感を基に、どんな物が食べたいか、何を食べたらいいかを踏まえて、トライアスロンを構成する3種目、スイム・バイク・ランを愛する人たちに向けて、摂取するタイミングにも言及したスポーツフードを提案します。
ラーメン嫌いな人いる?
スーパーにはちょっとずつ春の食材も並んできました。「もうすぐ春か〜」なんて思ったりもしますが、まだまだ厳しい寒さは続きますね。
昨年は新型コロナウイルスの影響でなかなかレースに出られませんでしたが、今年こそは上位に食い込むため5〜6月のレースに向けて少しずつ強度を上げていきたいところ。ただ、コロナ情勢もまだ予断を許さない状況なので、トレーニングにおいてもまだまだ工夫が必要になってくると思います。
最近ではバイクのインドアトレーニングも再開しましたが、回数を制限せざるを得ないため、その分はランニングで補うというのが最近のトレーニング事情。年明けからランニングにおいては一定のペースで距離を積んできましたが、バイクでやっているような短時間高強度のラントレーニングを盛り込むことで心肺機能も強化させているところです。
過去のコラムでは「トレーニング後はなるべく早いエネルギー補給が大切」と何度もお伝えしている通りやはりこの部分はアスリート飯にとってキーになってくることは間違いありません。一時的にプロテインやゼリータイプの補給食でつなぎつつ、やっぱり食材からエネルギーチャージするのが一番体も喜びます。
とはいえ! それはわかっているけど料理となるとなかなか時間や準備が・・・と思う方もいるかと思いますので、今回は使い勝手が良く、国民食の一つといえる「ラーメン」をメインにしたアスリート飯をご紹介します。
料理時間
10分
白湯風の鶏塩ラーメン
レシピ
【材料(1人分)】 | |
インスタントラーメン(塩味) | 1袋 |
サラダチキン(プレーン味) | 1枚(110g) |
にら | 25g |
水 | 使用するインスタントラーメンの規定量から100ml減らした量 |
カットわかめ(乾燥) | 2g |
ゆで卵(市販品) | 1個 |
粗びき黒こしょう/ラー油/白いりごま | 各適宜 |
【A】 | |
無調整豆乳 | 100ml |
ごま油 | 小さじ1/2 |
作り方
STEP:01
サラダチキンは手で裂き、にらは3〜4cm幅に切る。カットわかめ(乾燥)は水(分量外)で商品の規定通り戻す。殻をむいたゆで卵は半分に切る。
STEP:02
鍋に水を入れ、沸騰させる。インスタントラーメンを入れて製品の規定通りゆでたら、付属のたれ、【A】を入れて混ぜ合わせ、沸騰しない程度に温める。
STEP:03
器に流し入れ、①で準備した食材をバランス良く盛り付ける。お好みで粗びき黒こしょうをふり、ラー油をたらし、白いりごまを添える。
【ポイント】
・無調整豆乳は沸騰させると分離しやすいので最後に温める程度でOKです。
・具材は最後にのせる作り方なので、かいわれ大根や長ねぎ、トマトなど生で食べられるお好みの野菜でアレンジを楽しんでください。
今回は塩味のインスタントラーメンがベース。付属の調味料だけでも美味しいですが、豆乳をスープに混ぜるだけで、白湯風の色味、コクが加わり、豆乳の植物性たんぱく質とあっていいことづくめ。そこに、アスリート御用達のサラダチキンやゆで卵、さらには日持ちする乾燥わかめを使用すればインスタントラーメンを使ったとは思えない店級ラーメンに。
この料理なら手間も時間もかけずにランニング後の体もぽかぽか! そしてアスリートにとって大切なたんぱく質をはじめとしていろいろな栄養素を一度に摂ることができます。
もちろんレシピの材料がなくても他の材料での代用や、味変もお好みで! インスタントラーメンと聞くと少し罪悪感があるかもしれませんが、食べ方次第ではアスリートにとって強い味方になってくれるので、ぜひ上手に活用してみてください!