「季節感(旬の食材)」「相乗効果が期待できる好相性の食材を組み合わせる」「目的(強化・予防・対策など)」――3点を踏まえた食を提案する「スポーツ食マッチング」。第1回目は「筋量アップ&リカバリー編 ①」です。
本企画は神戸女子大学 健康スポーツ栄養学科 坂元ゼミとのコラボ企画で、栄養解説は坂元美子先生、レシピ作成&調理は坂元先生監修の下、田村璃音さん(3回生)が担当しました。
Z世代のスポーツ選手を想定して献立を作成していますが、自炊しているスポーツ選手、部活のマネジャー、運動習慣のある成人の方にもご活用いただけます。簡単、かつ栄養価の高い献立で、スポーツや運動シーンでお役立てください。
筋量アップ&リカバリーに必要な栄養素は?
【ポイント】
①筋肉の素になるたんぱく質をしっかり摂る
②食事で取り入れたたんぱく質を筋肉に変えるビタミン(B6・B12・葉酸など)も一緒に摂る
ビタミンは、アミノ酸・たんぱく質を合成する役割がある。Z世代のスポーツ選手にとって、筋肉量を増やすことはもちろん、試合や練習で使った筋肉のリカバリーを効率良く行うために、たんぱく質、ビタミンをしっかりとりたい。
成人や日頃スポーツをしない人でも、仕事や日常生活で使った筋肉をしっかりリカバリーするのにも役立つ。
相乗効果が見込める食材の組み合わせ
筋量アップ&リカバリーが期待できる好相性の組み合わせ食材は、マグロやカツオなどの魚と、あさりやはまぐりなどの貝(今回はマグロとあさりの組み合わせ)。
カツオやマグロには、たんぱく質、ビタミンB6が多く含まれている。マグロは種類が豊富で1年中楽しめ、カツオはこれから迎える4~5月が旬(初鰹シーズン)になってくるためおいしく食べられる。
あさりやはまぐりなどの貝には、たんぱく質、ビタミンB12が多く含まれている。旬は3~5月で、これから栄養価も高くなり、味も良くなっていく。
これらは鉄分も多く含まれており、貧血予防や持久力のある筋肉づくりにも期待できる。
たんぱく質は、少し加熱した方が吸収しやすくなる特徴がある。「魚介類は生で」という人は、酢の物や甘酢漬けなどすっぱい物と組み合わせて食べると、たんぱく質の吸収も多少上がる。
最適な摂取タイミング
成長ホルモンの分泌が高まる時間帯に摂取したいので、運動後や(睡眠前の)夕食がベスト。
料理時間
20分
マグロとあさりの和パスタ
レシピ
【材料(1人分)】 | |
パスタ | 100g |
マグロ切り身 | 80g |
あさり | 112g(7個程度) |
しめじ | 20g |
えのき | 15g |
こねぎ(刻みネギ) | 5g |
シーフードミックス(今回はあさり抜き) | 55g |
(1) | |
酒 | 5g |
濃口しょうゆ | 6g |
(2) | |
無塩バター | 5g |
酒 | 15g |
(3) | |
塩・こしょう | 少々 |
めんつゆ(ストレート) | 6g |
濃口しょうゆ | 6g |
作り方
下準備
・あさり:塩抜きする。
・マグロ:ひと口サイズに切り、(1)の調味料を加えて混ぜ込む。
・えのき:石づきを切り落とし、半分に切る。
・しめじ:石づきを切り落とし、ほぐしておく。
STEP:01
沸かした1ℓの湯に塩を加え、パスタを入れる。
STEP:02
(パスタを茹でている間に) 温めたフライパンにバターを入れ、マグロとあさりを炒めるマグロの色が変わってきたら、(2)の酒を入れてフタをして蒸す。
STEP:03
湯気が出てきたら中を確認。あさりは口が開いたら取り出し、えのき、しめじを入れる。
STEP:04
きのこに火が通ったら、シーフードミックスとあさりを加え、(3)を入れて炒める。
STEP:05
パスタが茹で上がったら、フライパンに入れて混ぜる。
STEP:06
パスタを盛って、仕上げに刻みネギをかける。