「季節感(食材の旬)」「好相性の食材を組み合わせて相乗効果を図る」「強化目的」――3点を踏まえたスポーツ食を提案する「スポーツ食マッチング」。第6回目は「エネルギー補給編 ①」です。

本企画は神戸女子大学 健康スポーツ栄養学科 坂元ゼミとのコラボ企画で、栄養解説は坂元美子先生、レシピ作成&調理は坂元先生監修の下、明石苑子さん(4回生)が担当しました。

Z世代のスポーツ選手を想定して献立を作成していますが、自炊しているスポーツ選手、部活のマネジャー、スポーツ習慣のある成人の方などにもご活用いただけます。簡単、かつ栄養価の高い献立になっています。

エネルギー補給に必要な栄養素は?

【ポイント】
①筋肉や脳のエネルギー源になるのは炭水化物
②炭水化物をエネルギーに変えるのはビタミンB1&硫化アリル

成長期のスポーツ選手には、心も身体も成長するには、まずエネルギーが必要になる。スポーツ選手として成長できるように、効率よくエネルギーを摂りたい。成人やスポーツをしていない人にとっても、エネルギーを効率良く使えるようにすることで、バテにくく、太りにくい身体にすることができる。

摂りたい栄養素は、筋肉や脳のエネルギー源になる炭水化物、炭水化物をエネルギーに変える役割のあるビタミンB群の中でも特にビタミンB1、そして硫化アリル。硫化アリルは栄養素ではないものの、吸収率を上げるなど体の中で何かとビタミンB1を働きやすくサポートしてくれる成分。

たくさんエネルギーを使う持久系のスポーツ選手や有酸素のトレーニングを行う人、体脂肪を減らすために有酸素の運動をしている人にとって、ビタミンB1×硫化アリルは抜群の組み合わせだ。

相乗効果が見込める食材の組み合わせ

エネルギー補給のために組み合わせたい食材は、豚肉とニラ。

豚肉には、ビタミンB1が牛肉や鶏肉に比べて約10倍多く含まれている。ニラにはビタミンB1のサポート役・硫化アリルの含有量が多い。ニラの他には、にんにく、たまねぎ、ねぎ、ラッキョウがある。ニラは、ビタミンAやビタミンC、カリウムなども豊富。3~5月に旬を迎え、栄養価も高くおいしくなる。

豚肉&ニラのコンビと一緒に摂りたいのは、エネルギー源になるご飯やパン、麺類などの主食。

最適な摂取タイミング

頭を使う前、運動をする前、試合前などがベスト。朝ご飯が最適か。消化・吸収の時間を考え、行動の4時間前には食べ終えておく。


料理時間
10

ニラ玉豚キムチ

レシピ

【材料(2人分)】
豚肉 100g
ニラ40g
キムチ50g
もやし25g
1個
鶏がらスープ3g
砂糖2g
濃口しょうゆ小さじ1
酒小さじ1/2

作り方

下準備

・豚肉、ニラ:3、4cm幅に切る。
ボウルに卵を割り、鶏がらスープと砂糖を入れ溶く。

STEP:01

 ごま油を敷いて、肉を炒める。

STEP:02

もやしを加えて炒める。

STEP:03

 肉の色が変わったら、濃口しょうゆと酒を入れる。

STEP:04

 味が全体になじんできたら、キムチを加える。

STEP:05

ニラを加えて、サッと炒める。

STEP:06

具がしんなりしてきたら、溶き卵を流し込む。

STEP:07

 卵をかき混ぜる。

STEP:08

具全体をかき混ぜる。

栄養量

神戸女子大学 健康スポーツ栄養学科 坂元ゼミ