「季節感(食材の旬)」「好相性の食材を組み合わせて相乗効果を図る」「強化目的」――3点を踏まえたスポーツ食を提案する「スポーツ食マッチング」。第7回目は「集中力アップ編 ①」です。

本企画は神戸女子大学 健康スポーツ栄養学科 坂元ゼミとのコラボ企画で、栄養解説は坂元美子先生、レシピ作成&調理は坂元先生監修の下、山内花菜さん(4回生)が担当しました。

Z世代のスポーツ選手を想定して献立を作成していますが、自炊しているスポーツ選手、部活のマネジャー、スポーツ習慣のある成人の方などにもご活用いただけます。簡単、かつ栄養価の高い献立になっています。

集中力アップに必要な栄養素は?

【ポイント】
①脳のエネルギー源になるのも炭水化物。レシチンも脳に良いといわれる
②エネルギー補給がきちんとできれば、集中力アップにもなる

試合時間が長い競技の選手、判断力が問われる頭脳戦を伴う競技の選手、デスクワークや会議が多い社会人など、脳をたくさん働かせないといけないシーンでは脳のエネルギーを効率良く使えるようにすることが大切。

そのために摂りたい栄養素は、脳のエネルギーになる炭水化物、炭水化物をエネルギーに変えてくれるビタミンB1、ビタミンB1の吸収を助ける硫化アリルの組み合わせ。栄養素ではないものの、レシチンは脳内伝達物質の材料になるといわれている。

筋肉のエネルギー補給はもちろん、頭のエネルギーのことも同時に考えながら食事を考えよう。たくさん頭を使って疲れた時に甘いものが欲しくなっているときは、エネルギー源の糖質だけでなく、ビタミンB1も不足しているサインかもしれない。

相乗効果が見込める食材の組み合わせ

集中力アップのために組み合わせたい食材は、玄米と大豆(今回は旬の玉ねぎも組み合わせ)。
玄米は炭水化物、ビタミンB1が豊富。大豆は脳への好影響が期待できるレシチンも多い。ビタミンB1、たんぱく質に加え、カルシウムマグネシウムなどのコンディショニングに必要なミネラルも多いので意識して摂りたい食材。

玉ねぎはビタミンB1の吸収を良くする働きがある。3~4月のたまねぎは「新玉ねぎ」と呼ばれ、柔らかくて辛みが少なく、甘みが多いのが特徴。

最適な摂取タイミング

頭を使う、運動をする、試合などがベスト。朝ご飯が最適か。消化・吸収の時間を考え、行動の4時間前には食べ終えておく。


料理時間
30

玄米ごはんの大豆カレー

レシピ

【材料(1人分)】
◆玄米ごはん
玄米90 g
175 ml
◆カレー
玉ねぎ60 g
大豆水煮50 g
にんじん30 g
豚ひき肉75 g
酒小さじ1/2
カレールウ20 g
サラダ油2 g
150 ml(水の量は使用するルウの商品表示に従ってください)

作り方

下準備

・にんじん:皮をむいてブロック状に切る。
・玉ねぎ:角切りにする。
・玄米:先に焚いておく。
※にんじんも玉ねぎ大豆と同じくらいの大きさにする。

STEP:01

 熱した鍋に油をひいて、豚ひき肉を炒める。

STEP:02

豚ひき肉に火が通ったら、野菜を炒める。

STEP:03

 水と大豆を加えて、野菜が柔らかくなるまで煮込む。

STEP:04

 カレールウを溶かし混ぜながら、とろみがつくまで煮込む。

STEP:05

炊き上がった玄米ごはんとカレーをお皿に盛る。

栄養量

神戸女子大学 健康スポーツ栄養学科 坂元ゼミ