パリ五輪サーフィン女子日本代表・松田詩野(TOKIOインカラミ)が6月27日、五輪に向けての壮行会・記者会見で意気込みを語った。

松田は、東京五輪の出場権をほぼ手中に収めていたが、開催延期の影響からランキングに変動があり、直前で涙をのんだ。

悔しい思いをしてから2年。昨年6月に条件つきでのパリ五輪出場権を獲得し、3月の大会で出場が確定。「五輪競技になった時から目指していた」舞台にようやくたどり着いた。

松田は「いろいろな方にサポートしてもらって成長できた部分ももちろんあるが、自分の意思で前に進めるようになったことが大きい」と、3年間を振り返った。

「(出場が内定した)1年前から準備してきた」と話す松田は、試合会場のタヒチ(フランス領ポリネシア)に何度も足を運び、調整を重ねてきた。タヒチの波は、世界で最も美しいとされる半面、高さもケタ外れで〝攻略〟が難しいともいわれている。

「最初は『乗れるかな』と不安に思っていた部分もあったが、タヒチの海の動き、波がだんだんわかってきた。何度も練習をする中で、ワイプアウト(ボードから落下)した後でもいい波に乗ることができるとわかったので、あきらめなければチャンスはめぐってくると感じた」

パワフルな波に対応するため、トレーニングも欠かさずおこない、タヒチ仕様の肉体強化を目指した。

「タヒチの波はすごいので、パドルもひと苦労。トレーナーと一緒に現地に入り、自分のライドを見て強化すべき点を洗い出してもらった。久しぶりに会った人に『大きくなったね』といわれるので、自分の体が強くなっていることを実感する」

本番では、前回金メダリストのカリッサ・ムーアと同組。「練習を共にすることがあるし、各選手とも戦略を練ると思うが、自分を信じて波に乗れれば、結果はついて来る。タヒチで学んだことを試合でぶつけたい」と意気込んだ。

松田は7月6日に現地入りし、タヒチ攻略へのヒントを探りながら出番を待つ。

スポトリ

編集部