料理家で世界を知るトライアスリートでもある高橋善郎さんのレシピ開発企画「二刀流の流儀」。
日ごろのトレーニングや大会出場時など高橋さんの体感を基に、どんな物が食べたいか、何を食べたらいいかを踏まえて、トライアスロンを構成する3種目、スイム・バイク・ランを愛する人たちに向けて、摂取するタイミングにも言及したスポーツフードを提案します。
トライアスリートのオフ期間
今年のトライアスロンもオフシーズンに突入しました。レースは一旦お休みになりますが、せっかく鍛えた体を維持できるかどうかが来シーズンのパフォーマンスに影響するので、気を抜かずにしっかりと備えていきたいところです。
私はこの冬、基礎代謝を落とさないようスイムを中心にバイクトレーニング、ラントレーニングを織り交ぜていきたいと思っています。寒い冬は室外での急激な運動で身体に負担がかかり、怪我のリスクが増えるといわれます。その点、室内の温水プールを利用できるスイムトレーニングは、実は冬こそおすすめ。トライアスロンの中でも苦手なスイムパートを少しでも上達させ苦手を克服できるよう、この冬は集中的に鍛えていくつもりです。
・・・と意気込んではいますが、実際はなかなか毎年自分に甘くなりがち。意識してトレーニングに勤しんでも、レースのない冬場はやはりトレーニングの量も強度も減る傾向にあります。また、いつもと同じ食事をしていても気づかぬうちに脂肪として蓄積され、体型が維持できていないということもよくあり、注意が必要です。
そのため、冬は継続的なトレーニングに加え、食事の面でも食べる時間や内容などを意識して工夫することを大切にしています。実際に私が気を付けている冬場の食事法は次の3つです。
一つ目は、糖質を過度に摂りすぎないこと。糖質は吸収されすぎると脂肪として蓄積されます。トレーニングの量が減りがちな冬は特に注意します。
二つ目は、体を冷やさないこと。体が冷えると代謝が落ちる他、筋肉の動きが鈍り怪我のリスクが高まります。冷たい食べ物を過度に避ける必要はありませんが、朝起きた時、トレーニング前後、寝る前などのポイントでは体を冷やさない食事を心がけています。
そして三つ目は、できるだけ無理をしないで継続性を重視すること。身体づくりを強化する食事法に関しても、ノウハウはたくさんあって、あれもこれも取り入れてみたくなりますが、一番大切なのは自分の生活スタイルを変えすぎずに無理なく頑張る・続けるということだと思います。緩く始めてみつつ、少し余裕がでてきた時にちょっと変化をつけてみる―それくらいのバランスが続けやすくていいのかなと思います。
そんな私なりの食事法を踏まえて、この冬場はもちろん、レース後のリカバリー飯としてもおすすめな簡単サムゲタンをご紹介します!
料理時間
30分
電子レンジで一発簡単!参鶏湯風スープ
レシピ
【材料(2人分)】 | |
手羽中 | 300g |
玉ねぎ | 1/2個 |
ごま油/小ねぎ(小口切り) | 各適量 |
【A】 | |
水 | 500ml |
しょうが(千切り) | 20g分 |
にんにく(薄切り) | 10g分 |
酒 | 大さじ4 |
薄口しょうゆ | 大さじ2 |
ごま油/鶏がらスープの素(顆粒) | 各小さじ1 |
塩 | 小さじ1/2 |
輪切りとうがらし | 1本分 |
【B】 | |
もち麦(パウチタイプ) | 1パック(150g) |
大和芋 | 80g |
れんこん | 80g |
きくらげ(乾燥) | 5g |
作り方
下準備
・手羽中:保存袋に入れて、めん棒などで全体を軽くたたく。
・れんこん:皮付きのまま半月切り。
・玉ねぎは繊維に沿って1cm幅程度に切り、長さを半分に切る。
・大和芋:すりおろす。
STEP:01
大きめの耐熱ボウルに【A】を入れ、混ぜ合わせる。手羽中、玉ねぎを加え、ラップをかけ、フォークで数カ所穴をあける。電子レンジ(600W)で10分加熱する。
STEP:02
ラップをはずし、【B】を加え、しっかり混ぜ合わせる。再びラップをかけ、さらに10分加熱する。
STEP:03
ラップをはずし、混ぜ合わせたら塩(分量外:適量)で味を調える。器に盛り付け、小ねぎ(小口切り)をのせ、ごま油をかけ、あれば松の実(分量外:適量)をちらす。
【ポイント】
・手羽中は電子レンジ調理でもびっくりするほどホロホロに仕上がります。軽くたたいて繊維を壊すことで、より柔らかく味も染み込みやすくなります。骨が面倒と思う方は鶏もも肉をぶつ切りにして使用しても◎。
・プチプチ食感がやみつきになるパウチタイプのもち麦を使用していますが、パウチタイプの白米で代用してもOKです。
・松の実がなければ白ごまなどをふってもOKです。
みなさんも自分にあった冬の食事法を見つけて、継続的な体づくりに励んでいきましょう!