市場調査を手がける「株式会社オノフ(本社:渋谷区)」は、全国の女性20歳~60歳代を対象に女性の食生活に関する意識調査を実施(調査サンプル数:3156)。若年層と中高年・高齢者層で食への意識に違いがあること、食生活の悪化とメンタルの不調が相関している可能性があることなどがわかった。

普段の食生活について、「どちらかといえば良いと思う」「良いと思う」を合わせたポジティブな回答の割合は全体で60.8%と半数を超えているものの、「良いと思う」の回答は約10%に留まった。

年代や職業別で区切ると、若い世代、専業主婦に比べて有識者・パート・アルバイトが「悪いと思う」と回答している割合が高く、同居家族別では子供と同居している人は「良いと思う」の割合が高く、子供の健康も意識していることがうかがえた。労働時間別では、8時間以上働いている人は「悪いと思う」が多くなっている。

食生活が悪くなったきっかけとして、全体で「ストレスや疲労が溜まるようになったから」が24.0%と最も高く、「収入・出費の増減などの経済的変化(16.7%)」、「加齢などによる体質の変化(14.0%)」と続いている。

年代別でみると、20歳代は「一人暮らしを始めてから」、30歳代は「子育てが忙しくなってから」、50歳代以上は「体質の変化」が高い傾向にあり、それぞれの環境で違いが出る結果になった。

職業別では、有識者は「仕事が忙しくなってから」が高く、特に労働時間が8時間以上の人の割合が高い結果になり、未就学生の子供がいる人、子育てに7時間以上を割いている人の6割が「子育てが忙しくなってから」と、食生活の悪化の理由について回答している。

食に関する意識については、年代が上がるにつれて意識が高まる傾向になっている。全体で最も回答数が多かったのは「野菜を多く摂るようにしている(77.0%)」だった。

20歳~30歳代は「食事でストレスを発散することがある」「カロリーや糖質は気にせず、好きなものを食べる」「外食や市販食品の利用が多い」が、他の年代に比べて高い傾向にあった。

一方、60歳代は「食事の際の栄養バランスを考える」「規則正しい生活を送っている」「油っこいものや塩分量が多いものを控えている」と回答する人が多い結果になり、若年層と中高年・高齢者層で意識の違いがあることがわかった。

小学生の子供がいる人は「機能や成分をうたっている食品・飲料を選ぶ」「無添加やオーガニックのものを選ぶ」が高く、中高生の子供がいる人は「野菜を多く摂るようにしている」が高いことから、成長期の子供がいることで、食に気を遣っている人が多い傾向がうかがえた。

食生活が悪いと思っている人やバランスの良い食事を取れていないと思っている人は同時に、「ストレスを感じることが多い」「疲れが取れにくい」「やる気が出ないことがある」「イライラしやすい」と回答している傾向にあり、心の健康面に対する悩みと食の関連が示唆される結果を表した。

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編集部