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2021.06.09
食事・栄養学
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好相性の食材を組み合わせて貧血予防②(@Summer ver.) ~ピーマン・パプリカ×ゴーヤ×しじみの佃煮~【スポーツ食マッチング #08】
神戸女子大学 健康スポーツ栄養学科 坂元ゼミ

「季節感(食材の旬)」「好相性の食材を組み合わせて相乗効果を図る」「目的(強化・予防・対策など)」――この3点を踏まえたスポーツ食を提案する「スポーツ食マッチング」。第8回目は夏の食材を使用した「貧血予防編②」です。

本企画は神戸女子大学 健康スポーツ栄養学科 坂元ゼミとのコラボ企画で、栄養解説は坂元美子先生、レシピ作成&調理は坂元先生監修の下、明石苑子さん(4回生)が担当しました。

Z世代のスポーツ選手を想定して献立を作成していますが、自炊しているスポーツ選手、部活のマネジャー、運動習慣のある成人の方にもご活用いただけます。簡単、かつ栄養価の高い献立で、スポーツや運動シーンでお役立てください。­

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★貧血予防に必要な栄養素は?

*Point!!*
①鉄には、ヘム鉄と非ヘム鉄がある ②鉄とセットでビタミンCを摂取する

鉄は栄養素の中でもダントツに吸収率が低いといわれている。食べ物に含まれる鉄はヘム鉄と非ヘム鉄がある。

ヘム鉄は、ヒレ肉やモモ肉などの赤身の肉、カツオやマグロなどの赤身の魚、貝、レバーに多く含まれ、比較的吸収率が高い(約20%)。非ヘム鉄は、ほうれん草などの野菜や豆類、ひじきなどの海藻類に多く含まれ、吸収率はそれほど高くない(約5%)。ビタミンCは、非ヘム鉄の吸収を助けてくれる。

血液中の鉄は有酸素運動のエネルギーを作るために必要で、特に有酸素トレーニングの機会が多いスポーツ選手や、集中力が必要な人は、不足しないように日ごろから摂取しておきたい。

★相乗効果が見込める食材の組み合わせ

貧血予防のために組み合わせたい食材は、ピーマン・パプリカ、ゴーヤ、しじみの佃煮。

もともと鉄分が多いしじみの佃煮には、鉄を血液に変えてくれるビタミンB12が多く含まれており、ピーマン・パプリカ、ゴーヤには鉄の吸収を助けるビタミンCが多く含まれているので、貧血予防には打ってつけの組み合わせ。ビタミンCには抗酸化作用も期待できるので、炎症を起こしにくい(ケガにつながりにくい)体を作ることにも役立つ。これらの野菜は7~8月の夏が旬で、最もおいしく食べられる。

組み合わせNGの食材はあぶら(脂、油)の多い物揚げ物などたくさん油を使う調理方法もアウト。食事中、大量の水分を一緒に摂るのも、鉄の吸収を下げてしまう原因になる。

★最適な摂取タイミング

就寝中に体の修復や血液の合成が高まるので、運動後(睡眠前の)夕食がベスト。


◎夏野菜としじみの佃煮のチャンプルー

<材料(2人分)>
・ゴーヤ:50g
・塩:適量
・しじみの佃煮:20g
・ピーマン:30g
・赤パプリカ:20g
・木綿豆腐:50g
・豚もも肉:30g
・卵:1個
・顆粒和風だし:2g
・酒:7g
・しょうゆ:4g
・砂糖:1g
・ごま油:6g
・かつお節:少々
・菜の花:60 g

<手順>
(下準備)
・ゴーヤ:
(1) ヘタを切り縦半分にする
(2) ワタをスプーンで取り除く
(3) 5cm幅に切る
(4) ボウルにゴーヤと塩と砂糖を入れて揉み込み、5分置く
・ピーマン・パプリカ:半分に切り、ヘタをとって細切りにする
・木綿豆腐:キッチンペーパーで水切りをして、ひと口大にちぎる
・豚もも肉:5cm幅に切る

①中火で熱したフライパンにごま油を少し入れる
②豆腐に少し焼き目がつくくらいに焼き、フライパンから出す
③フライパンに残りのごま油を入れ、熱したら、豚もも肉に火が通るまで炒める
④ピーマン、パプリカ、ゴーヤ、木綿豆腐、しじみの佃煮を入れて炒める
⑤酒、しょうゆ、顆粒和風だしを加えて炒める
⑥溶き卵をを入れ、少しかき混ぜたら蓋をして1〜2分ほどおく
⑦卵が固まったら盛りつけ、かつお節をかけたら完成!

<レシピ作成&調理担当:明石 苑子 / Sonoko Akashi>

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