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2022.06.08
ヘルスケア
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【集中連載:爪と健康③】爪の色と形状から自分の健康状態を知ろう!
木村春香(ネイルトレーナー)
爪の色からみる健康状態

爪は自身の体の状態を示すバロメーターで、爪の色を見ることである程度健康状態をうかがい知ることができます。

爪の色はもともと透明で、赤い毛細血管が透けてピンク色に見えています。爪がピンク色であれば、健康状態は「良好」といえるでしょう。青紫色に見える原因は「毛細血管の血行不良」と考えられます。みなさんも、水泳の授業で唇が青紫色になった経験があると思いますが、体が冷えて血管が収縮し、血行が悪くなると起こります。これは、時間や気温の上昇によって改善されていく症状ともいえますが、それでも改善しない場合は医師に相談してください。

ここから先に挙げていく色は少し注意が必要で、病院へ行って医師の診断を仰ぐ目安となります。爪は「皮膚科」が専門になりますので、気になる方は医師を受診してください。

<白色> いろいろな症状が考えられます。代表的なのが「爪甲剥離」で、爪と爪先の皮膚が離れている状態です。 爪が乾燥すると皮膚の部分と爪が接着せずに浮き上がった状態なので、毛細血管が透けなくなって白く見えてしまいます。

爪甲剥離の原因は乾燥以外にも、何らかの菌の感染が疑われます。そして、その他にも貧血気味の方や肝臓や腎臓の疾患が疑われる方は、比較的爪が白く見えるといわれています。

<緑色> これは、爪に菌が侵入していることが考えられます。「水気」や「湿度」と関連があり、一般的には「緑膿菌感染」と呼ばれ、身体に常在する菌による感染です。緑膿菌は菌数自体が少ないので、健康への影響はほとんどありません。しかし、過去に爪の疾患があったり、免疫力が低下したりすることで増殖し、感染をひき起こすことがあります。

緑膿菌は狭くて湿度の高い環境を好みます。例えば、ジェルネイルと爪にわずかでも隙間ができた状態で手洗いをすると、隙間に水気が入り込むことで湿度が高くなり、緑膿菌が増殖するのに適した条件が整います。ジェルネイルやマニュキアをする人、水回りで作業をする人、土いじりをする人などは注意した方が良さそうです。

<黄色> これも細菌が爪の中に侵入することで症状をひき起こすのですが、警戒レベルを上げる必要があります。専門医の診察を受けて症状の改善を図りましょう。

リンパ系の疾患が疑われる際も爪が黄色くなる傾向にあります。黄色爪症候群といわれるもので、リンパ浮腫、胸水などの疑いがあります。

<黒色> こちらは、判断が少し難しくなってきます。何の兆候もなくできてしまうホクロ、足に合わない靴での圧迫や外傷による爪下出血、血まめなどは日常生活やスポーツなどで生じることがあり、一見無害といえるものです。

ところが、血まめやホクロのように見えても、体の中では静かに病状が進み、患部がだんだん大きくなっていくことがあります。この場合、皮膚がんの一種「悪性黒色腫(メラノーマ)」が疑われます。筋の幅が徐々に広くなったり、爪周辺の皮膚にも黒い色素が染み出したりするなど、気になる病変があれば自己判断せずに医療機関の受診をおすすめいたします。

爪の異常からみる健康状態

次に、爪の形や状態から健康を探っていきましょう。まず、一番多くみられるケースは「割れやすい」「薄い」です。生まれつき爪が割れやすかったり、薄かったりする人も多く、「栄養不足」、「乾燥」、「血行不良・血液量の不足」と関連があります。爪が厚くて頑丈そうに見えても、健康状態が悪いと割れやすくなります。

爪に含まれる水分量として適正なのが12~16%といわれており、瑞々しい枝が折れにくいように、栄養量や水分量を適正に保っていれば、症状に悩まされることはないでしょう。

水分量(乾燥)に関連した別の症状でいえば、「2枚爪」も当てはまります。その名の通り、爪先が枝毛のように2枚に分かれてしまう症状で、マニュキアを使う人(油分を絶つ性質を持つ除光液の使用と関連)、指先に力を入れる作業の多い人に比較的多い症状です。最近は、新型コロナウイルス感染症予防のため、エタノール(消毒液)を使用する機会が増えたことで2枚爪になってしまい、相談に訪れる方も多くいらっしゃいます。

2枚爪の原因として、爪切りの使用も挙げられます。現在主流になっているニッパー型の爪切りは、タテ・ヨコ・タテと三層になっている爪を垂直に断ち切るため、パチンと爪を切った時の衝撃によって層が分かれてしまいます。のちほど解説する機会があると思いますが、爪を健康的に保つためにはニッパー型爪切りはお勧めしません。

相談される機会の多い事例は、爪にタテやヨコの筋が入っているケースです。「タテ筋」の場合も乾燥が関連しており、加齢による体内水分量の低下を表す合図になります。「ヨコ筋」の場合は、「生活習慣の乱れ」「栄養・睡眠不足」「ストレス」と心身の状態と密接にかかわってきます。発熱を伴う疾患、糖尿病、感染症、亜鉛欠乏なども原因として考えられます。爪が伸びなくなるのも同様で、爪の成長に適さない環境にあると筋が目立つようになってくるのです。

「巻き爪」も経験している人が多いと思います。先天的な場合もありますが、サイズの合わない靴、指先に重心のかからない歩き方、深爪などが原因として挙げられ、足にみられる代表的な症状といっていいかもしれません。

歩行(運動)不足も巻き爪になる原因になります。爪は丸みを帯びながら成長していくので、足が正常に使われていないと、爪も正しく成長していきません。高齢者で歩行する機会が少なくなっている人にもよくみられるので、生活習慣を変えて改善を図りたいですね。

巻き爪と似た症状で皮膚に爪が食い込んでしまう「陥入爪」があります。原因としては、深爪、ケガ、間違った爪切りなどが挙げられ、赤く腫れあがったり、爪が皮膚に刺さって出血したりします。

現場で施術していると「巻き爪で痛いんです」とよくいわれるのですが、爪の切り方が原因で、切り残してしまった爪が皮膚を傷つけてしまうことで陥入爪になることもあります。巻き爪があると陥入爪は起こりやすいのですが、巻き爪がなくても起こります。

「爪の反り返り(スプーンネイル)」は若い女性に特に多く、鉄欠乏性貧血の方にみられる症状です。爪に圧力がかかる作業をしている人にも比較的多くみられます。

スポーツ選手に多くみられるのが「爪水虫」で、別名「アスリートフット」と呼ばれます。これについては次回、詳しく説明します。

これまで解説してきた症状は生活環境と密接にかかわってきますし、年齢に関係なく表れます。爪に何らかの異常がみられる場合はすでに症状が進んでいるサインでもありますので、生活を変えるきっかけにして、気になる症状が出た場合は医師の診断を仰ぐようにしましょう。

次回は、スポーツシーンに多い爪(手指、足指)のトラブルと対処法について解説します。<<次回へ続く>>

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木村春香(ネイルトレーナー)

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