国際スポーツ栄養学会(ISSN)のグローバルパートナー「グローバル・パフォーマンス・ニュートリション・インステュート(GPNi)」の公認資格の認定、教育プログラム「スポーツ栄養スペシャリスト(ISSN-SNS)」のがこのほど日本に上陸した。

これからスポーツニュートリションの世界を目指す人、すでに現場で活躍する人にとって、資格認定の過程で学べる内容は自身の歩みの大きな助けになるはず。

そこで、資格取得のための講座で何が学べるかを編集長自ら体験。今回は、モジュール3~5の講座内容について紹介。

モジュール3:栄養、トレーニング、パフォーマンス

スポーツ選手にとって最重要の「エネルギー」の話題が続く。消費エネルギーと摂取エネルギーの関係について詳しく。特に、女子選手にとっては必要なこと。

代謝、カロリー、身体活動といったワードが出てくる。エネルギー消費量の測定法まで。

ISSNの見解に沿った、エネルギー源(炭水化物)確保の最適な摂取タイミングも。


このパートは、エネルギーバランスが崩れるとどうなるか。肥満についての記述。

肥満の多い海外のデータを示しながら、エネルギーの重要性を説いている。

肥満に関する文献レビューも。

モジュール4:栄養とパフォーマンス 流行りのダイエット

各国の食事ガイドラインの紹介から始まり、ISSNが提唱するたんぱく質、炭水化物、脂質の摂取目安量の解説。

スポーツ選手にとって最重要の一つ「摂取量」に関する記述が続く。図解なので、わかりやすい。

試験では「数字」も出てくるはずなので、しっかり覚えておこう!


主にダイエット方法の話題。ケトジェニック、低糖質、植物ベース食、間欠的絶食など。

その他、コーチングする際に選手からのリクエスト(もしくは、自分に活用する)に対する食事戦略(高たんぱく、低エネルギーなど)も詳しく載っている。

モジュール5:サプリメントとエルゴジェニックエイド

専門領域なので、頭に入っている。このテーマに対する矛盾は取材を通じて常に感じていた点。

日本と海外では医療制度が異なる部分もあるため、サプリメントの概念や捉え方がまるで違う。正直、ISSNの見解に統一した方がいい気すらする。

というような、サプリに関する考え方を変える章かもしれない。


サプリメント・エルゴジェニックエイドに興味のある人は、聞きなじみのある成分がいくつも出てくる。話題が豊富。

このことからも、世界では、実に多くの成分・原料が独自に研究され、その成果を見出し、一般にまで届いているか(商品化されている)がうかがえる。

ここでは「科学的根拠がある物」について解説。

摂取タイミングや量など、日本ではISSNの見解とは異なる使い方がされている状況を見聞きする。危惧すべき点だろう。


11章とは相反し、「使用に注意を要する物」が取り上げられている。

とはいえ、スポーツや運動、健康を考えるうえで、部分的に活用可能な物はあり、「ダメ」とは明確にはいえないところでもある。

活用するかどうかを検討する根拠として、ISSNの見解、自身で論文を検索するなど、「見る目」が必要になってくる。

その点で、非常に役立つチャプターだ。


スポトリ

編集部