料理家で世界を知るトライアスリートでもある高橋善郎さんのレシピ開発企画「二刀流の流儀」。
日ごろのトレーニングや大会出場時など高橋さんの体感を基に、どんな物が食べたいか、何を食べたらいいかを踏まえて、トライアスロンを構成する3種目、スイム・バイク・ランを愛する人たちに向けて、摂取するタイミングにも言及したスポーツフードを提案します。
スポーツニュートリションの世界をより深く知るために…
あっという間に春到来。春といえば、出会いと別れの季節でもあり、決意を新たに物事に取り組まれる方も多いと思います。
私の挑戦としては4月から専門学校に通い始めます。30歳後半に差し掛かりまた学生に。現在は料理研究家として活動しながら、いち飲食店の経営者でもあるわけですが、新しく栄養士・管理栄養士の資格を取って、よりスポーツニュートリションの知見を深めるため4年間頑張りたいと思います!
そして、無事に資格が取れた後は、より多くのアスリートを支援できるようスポーツに特化した仕事を増やしていきたいと意気込んでいます。とはいえ、4年間は短い時間ではないため、家族を説得するにも時間がかかりました。今ではやりたいことを理解し、応援してくれているので、家族には感謝しかありません。兎にも角にも楽しみでたくさんの事を吸収したいと思います。
ジュニアの食事も「摂取量」と「タイミング」
さて、前置きが長くなりましたが、今回もジュニア向けのコラム内容について書きたいと思います。前回はジュニア向けの食事で意識していること、それに付随した摂取量について触れました()。今回はその「摂取量」プラス「タイミング」についても触れていきたいと思います。
海外で権威のある「国際スポーツ栄養学会(ISSN)」、公認資格の教育プログラムを提供している「GPNi」創設者で専門家のドリュー・キャンベル氏も、スポーツニュートリションについて大事なことは「摂取量」と「タイミング」と唱えているので、この2点がいかに大切な要素であることについては疑う余地がありません。
この2点を踏まえ、ジュニア向けの食事・タイミングとして大切なこととして、今回は「間食(補食)」に注目したいと思います。大人と比較しても、ジュニア世代は代謝が活発なことに加えて、体がどんどん大きくなっていきます。なので、全体的に「しっかりごはんを食べる」は当然です。
特にしっかり摂りたい栄養素としては、エネルギーの源になる「炭水化物(糖質)」と身体づくりに欠かせない「たんぱく質」。この2つをベースに他の栄養素を組み合わせた献立が求められます。
ただ、朝と晩は親が作れたとしても、学校、部活動、習い事などによって必ずしもそれが実現できない時も多いはず。大人のようにコンビニで買って食べるというのも難しい。そこで、2つの栄養素が入った間食を摂ることで栄養を補い、強い身体づくりに役立てることができます。
タイミングについては大人と一緒で、原則「トレーニング前後」。特にトレーニング後は素早く摂取するのがベターです。もし、環境的に難しい場合は「小腹が空いた時」に従うのが一番かと思います。
大人でも理解するのが難しい栄養学。それをジュニア世代に伝えることで混乱させてしまう可能性もあります。そうなっては本末転倒なので、「小腹が空いた」などのように、感情や感覚でコントロールすることを教えてあげるのも私個人としてはとても大事なことだと思います。食べる量は大人がアドバイスしてあげれば良いので、できるだけ成長する機会を逃さないように間食(補食)を摂ってもらうことが大切です。
ということで、今回は持ち運びしやすく間食にピッタリの「おにぎり」レシピをご紹介。手軽に使えて高たんぱくのツナ缶、そして食感のアクセントにもなるくるみを使用し、枝豆の風味と栄養もプラス。くるみが入ることで、適度な脂質を摂取できて腹持ちも良く、深い味わいになります。くるみの食感もさることながら作りたてはもちろん、冷めても美味しいのが最大のポイント。
料理時間
5分
冷めてもおいしい「ツナとくるみのおにぎり」
レシピ
【材料(4人分)】 | |
温かいごはん | 約350g |
ツナ缶(オイル缶) | 1缶 |
【A】 | |
枝豆(冷凍/軽く刻む) | むいた状態で50g分 |
ホールコーン缶 | 水気を切った状態で50g |
くるみ(粗く砕く) | 30g分 |
大葉(みじん切り) | 5枚 |
しょうゆ/塩/ごま油 | 各小さじ1 |
作り方
STEP:01
ツナ缶の油をしっかり切る。ボウルに温かいごはん、ツナ缶、【A】を入れ、混ぜる。
STEP:02
STEP:01を4等分して、おにぎりを握る。大葉(分量外:適量)を敷いた器に盛りつける。
【ポイント】
・具材もたっぷりなので腹持ちが良く、ツナ缶の水分、ごま油などの油分もあるため、時間が経ってもパサつかずおいしく食べられます。
・くるみは、アーモンドやカシューナッツなどで代用も可。
・鮭フレークやハムなどで代用も可。
シンプルながら素材の味わいや風味が効いているので、少ない調味料でもおいしさ長持ち。また、忘れてはいけないのが、スポーツは身体的な疲労だけでなく頭も使います。くるみは脳に似た特徴的な形であることから別名「ブレインフード」と呼ばれていて、頭の疲労回復にも効果的なんです。
いろいろな食感も楽しめる今回のおにぎり。補食のタイミングについては、その方の家庭や学校環境、年齢、スポーツジャンルによっても大きく変わってきますが、育ち盛りの身体には強くなるチャンスが詰まっているので、そのチャンスを少しでも活かして競技力向上につなげていきましょう。