医薬品製造「森下仁丹㈱(大阪市)」は、自社で開発した「短鎖脂肪酸(酢酸)を内包した大腸送達性製剤」摂取について、便通改善、食後血糖値抑制作用がヒト試験で認められたことを発表した。

腸内細菌の代謝物の一つである短鎖脂肪酸(酢酸)の健康効果についてはこれまで、腸内環境改善作用、コレステロール合成抑制作用、ミネラルの吸収促進作用など、宿主に対し有益な生理機能があることが報告されている。短鎖脂肪酸は胃や小腸で容易に吸収されるため、経口で摂取しても大腸には到達せず、大腸において期待される有益な作用を宿主が十分に得られないと考えられている。同社では、大腸送達性(作用性がしないまま大腸まで届く)が確認された新たなカプセルに短鎖脂肪酸(酢酸)を内包した大腸送達性製剤(以下、短鎖脂肪酸カプセル)を作製し、その有用性を評価した。

<便通改善>
短鎖脂肪酸カプセル(1日5粒、酢酸約17mg)、プラセボカプセルをそれぞれ2週間摂取し、排便日誌(形、色、臭い、感覚など)を記入してもらったところ、便秘傾向者(12名)において、短鎖脂肪酸カプセル摂取前後で、排便回数の有意な増加が認められた。また、便臭については、便秘傾向者および健常者の両被験者において、短鎖脂肪酸カプセル摂取期間中の方が、プラセボカプセル摂取期間中に比べ「便臭が弱い」と回答した被験者が多くみられた(約75%が「便臭が弱い」傾向)。さらに、便の性状として便が硬めの人も便が柔らかめの人も、バナナ状に近づくことが確認され、便性状の改善も期待できる可能性がある。

<食後血糖値>
健常者8名に対し、短鎖脂肪酸カプセル(1日5粒、酢酸約17mg)、プラセボカプセルをそれぞれ摂取し、摂取1日目、5日目の昼食後の食後血糖値を測定したところ、プラセボカプセル摂取時と比較して、短鎖脂肪酸カプセル摂取時の食後血糖値は低い値を示すことが確認された。

同社は口中清涼剤「仁丹(医薬部外品)」の製造元として知られるが、サプリメントの製造・販売、サプリ原料の開発・研究を手掛けている。さらに、仁丹の製造ノウハウから着想を得て独自開発した「シームレスカプセル(継ぎ目のない真球カプセル)技術」も各業界で高く評価され、活用されている。

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編集部